福田クラスでつかんだ三度目の正直
複数回受験生へ 福田メソッドでアリ地獄から脱出せよ!
1 はじめに
私は、法科大学院終了後、3回目の受験で司法試験に合格しました。辰已では、1回目・2回目は模試のみ受講していました。3回目は、スタ論福田クラスと、西口先生の新・短答完璧講座を受講しました。この体験記では、主に3回目の受験のことについて記したいと思います。
2 受験1回目・2回目までの状況
私が司法試験に向けて本格的な勉強を始めたのは、法科大学院に入ってからでした。インプットについては、予備校には通わずに、法科大学院の授業をもとに進めていました。
法科大学院の最終学年になって、他予備校の答練を受講し始めましたが、いまいちインプットとアウトプットが噛み合わず、いざ答案を書き始めてみると、細かいところが気になって手が止まってしまうという状況でした。
1回目の司法試験は、2400番台で落ちました。完全な知識不足だったと思います。
2回目の受験は、1700番台で落ちました。論文は1600番台だったのですが、短答が足を引っ張ってしまいました。反省点を挙げればきりがありませんが、一つ大きな反省点は、答練の講座を使いこなせていなかったことです。他校の答練では、答案を校舎で書いた後に解説はウェブ受講、という形式で受講していました。正直言うと、解説の視聴をついつい先延ばしにしてしまい、十分に消化できていませんでした。
3 3年目の勉強方針
(1) 論文対策――スタ論福田クラス
スタ論福田クラスを受講することに決めたきっかけは、実は形式的な理由でした。校舎で答案を作成した後、直後にその場で解説があるため、先延ばしが起こらないと考えたのです。
ところが、実際に受講してみると、福田先生は、答練で扱った問題の解説だけでなく、論文(必須7科目+選択科目)と短答の勉強の全体の方針について、包括的に教えてくださいました。結果的に、これが大きな羅針盤になったと思います。
ある時、福田先生が興味深いデータに言及されました。それは、司法試験の受験回数別でみた、合格者数/受験者数のデータです。年によって多少の変動はありますが、毎年変わらず言えることは、1回目・2回目の受験生に比べて、3回目以降の受験生は、合格率が1割台にガクッと下がることです。私は、それを聞いて、要するに「2回落ちた人は、5回落ちる人である」と思いました。もう3回目になってしまった私は、漫然と今までのやり方を続けているだけでは、大多数の9割として落ち続けてしまう。1割に入って合格するためには、やり方を根本的に変えないといけないと思いました。私は、3回目の受験は福田メソッドで乗り切ると心に決めました。福田クラスでやれと言われたことは全てやる、ということです。
(2) 短答対策――新・短答完璧講座
また、過去2回は一応通過したものの「合格に必要な得点」スレスレで危ない思いをした短答についても、西口先生の「新・短答完璧講座」で補強することにしました。
予備校のインプット講座を受講したのは初めてでしたし、短答に特化したテキストを使うことも初めてでした。やはり「新・短答合格ファイル」を用いて網羅的に勉強すると、詰めが甘かった部分がボロボロと浮き彫りになりました。西口先生は、時折冗談を交えつつ、暗記すべき箇所とそうでない箇所を区別して教えてくださいました。短答合格ファイルの冊子を、講義と共に一度通してチェックするだけでも、かなりの知識量が増えたと思います。
4 福田クラスを受講して
(1)福田クラスを受講して、論文答案の書き方が変わりました。
まず一つ目は、採点表を中心に考えることです。従来の私は、論点ごとに大雑把に「できた」「できなかった」という認識しかできていませんでしたが、福田クラスでは、採点表を用いて細かく得点を分析します。ここで使う採点表は、10点や30点といった粗い単位ではなく、1点や2点単位の細かい採点表です。福田クラスでは、答練を終えたらすぐに採点表を見て自己採点をします。これを繰り返すと、初見の問題であっても、問題文を見れば採点表が頭に浮かぶようになります。ここまで来れば、あとはマリオがコインを集めていくように、書くたびに少しずつ点が入っている情景をイメージしながら書き進めることができます。
(2)もう一つは、書くべき内容の取捨選択です。従来の私は、いざ書き始めるとついつい完全解を追い求めたくなってしまい、途中答案になるか、あるいは、自宅で答案を書いているときは時間オーバーしてしまっていました。福田クラスでは、答案例を、〔ア〕絶対に書けなければいけない部分、〔イ〕加点を狙う部分(自分がよく勉強した論点が出題された場合)、〔ウ〕難しいので飛ばす部分(むしろ深入りしてはいけない部分)、というように分け、必須事項を確実に書けるようにします。答案を書く際には、頭の中の採点表を見て、得点すべき項目とスルーすべき項目を仕分けしながら書き進めていきます。こうすることで、途中で手が止まったり、時間切れで途中答案になったりすることが徐々に少なくなり、時間内でおおむねバランスのとれた答案を書けるようになっていきました。
5 生活面について
法科大学院を卒業して専業受験生となって以降、特に2回目の受験の頃は、生活リズムを大きく崩してしまっていました。そこで、2回目受験後から、早起きの習慣をつけるため、自宅のすぐ近くのスーパーで朝バイトを始めました。時間は朝6:30~9:30で、週3~4日ほど行っていました。
また、勉強空間と生活空間を区別するため、自宅から15分ほどにある出身大学の図書館の閲覧席で勉強をしていました。毎日8:30~19:00(朝バイトの日は10:00~19:00)を一応の勉強時間に設定し、個人的にストレスを感じるアウトプット系の勉強(論文過去問・答練の書き直しや短答の過去問演習など)はなるべく19:00までに終わらせるようにしていました。19:00以降は、自宅で比較的リラックスしつつ、その日の見直しや暗記の時間にあてていました。
それでも、試験3ヵ月前くらいから、夜になると「また落ちたらどうしよう」と不安になり、寝つきが悪くなることが増えました。そこで、精神科の診療所で睡眠導入剤を処方してもらっていました。短時間で効果が消滅する、一番弱いレベルの内服薬を処方してもらい、4月頃から、実際に答練や模試の前日の夜に飲んでみて、翌日に眠気が残らないかどうか確認しました。本番の日にも内服しました。
運動については、長時間座っていて腰痛になりがちだったので、近所の区立体育館の公営ジムで、週1~2回ほど、背筋などを重点的に鍛えていました。
6 本番への準備
答練では、糖分や水分を摂るタイミングや量をいろいろと試してみて、試験時間中に眠くなったりトイレに立つことがないように調節していました。
答案作成に使うペンやマーカーは、ハンズやヨドバシカメラなどの量販店で、100~200円くらいのグレードのペンを15種類くらい買い、答練で試してみて、手が疲れないものを選びました。
また、手の爪についても、六法を早くめくったりペンを速く走らせるのにちょうど良い長さを探しました。水・木・土・日の試験日のためには、月曜日の夜と木曜日の夜に爪を切ると決めていました。
本番当日に持参する昼食や軽食も、答練の機会にいろいろと試してみました。本番の試験場では、飲料は「蓋付きのペットボトル」でないといけないので、注意が必要です。私は、例えば、ジュースとしてキリンTropicanaのペットボトル330mlを持参しました。
本番の試験場に持参する物は、必ず事前に使い慣れ・食べ慣れていたほうがいいです。答練の機会を利用して、息抜きの範囲で、いろいろと試してみるのもいいと思います。
7 3回目の結果
受験3回目は、700番台後半で合格しました。決して胸を張るような順位ではないと思います。2回目にA評価だった行政法は、予期に反してC評価でした。しかし、本番の試験場で失敗したと感じた民法も、2回目のA評価からは下がったものの、B評価をもらいました。憲法と刑法でA評価がとれたのは、短答の勉強の成果だと思います。全体とすれば、昨年まであったD評価・E評価は消え、全ての科目でC評価以内に収まりました。「すべらない答案」を書く、すなわちD評価を絶対にとらない、という福田クラスの目標は達成できたと考えています。
8 これから受験する方に向けて――短答勉強の重要性
私は当初、正直言って、短答の勉強を軽視していました。しかし、福田クラスでも西口完璧講座でも繰り返し言われた通り、短答の点を上げれば、論文の点も上がります。
また、短答で基準点を下回ってしまい、論文を採点してもらえないと、仮に落ちた場合も、翌年の対策が立てにくくなります。私は、ギリギリではありましたが、1回目も2回目も論文を採点してもらえたため、本試験での自分のレベルを知ることができました。特に2回目に落ちた後、総合であと21.50点だったことが分かったからこそ、あきらめず3回目にチャレンジしようと奮い立つことができました。
9 最後に
長い期間専業受験生であり続けられたのは、間違いなく周囲の支えのおかげです。私の親族には法曹が複数いますが、法曹資格の重要性や価値を身にしみて分かっているからこそ、あきらめず挑戦できるように、辛抱強く支えてくれました。また、先に合格していた法科大学院の同級生は、自分の使っていた教材や勉強方法を、惜しみなく教えてくれました。
もしも、2年前(1回目落ちた直後)に戻ってやり直せるとすれば、スタ論福田クラスと西口短答完璧講座を受講したいです。そうすれば、1年早く合格を手に入れられたかもしれません。
私の合格は、辰已のこの2つの講座で押し上げてもらった結果だと心底思います。福田先生と西口先生に心から感謝申し上げます。
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