司法試験

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周りの支えがあって、がけっぷち合格

T.Hさん
受験歴: 5回
法政大学法学部法律学科
千葉大学法科大学院 【既修】2016年入学・2018年修了
【受講歴】2022年スタンダード論文答練 西口クラス(第2クール) 他
既修者リベンジ合格

1 司法試験の受験を決意した経緯

 私が司法試験受験を決意した理由は二点あります。
 まず、一つ目はよくあるテレビで弁護士ドラマを見たというものです。
 良く好んで刑事ドラマや弁護士ドラマなどを見ていた影響で弁護士という職業がかっこよく映ったという単純な理由です。
 次に、二つ目は中途半端な自分からどうしても脱却したいという思いです。
 私は高校受験、大学受験も多くの学校を受験してきましたが、第一志望校にはどちらの受験でも落ちてしまいました。
 いつも私は口癖のように「セーフティネットに引っかかってしか来なかった自分が歯がゆい」と言っていました。一番欲しいものを手に入れることができずどこか達成感の得られない人生を歩んできたと感じていました。
 そこで、司法試験に突破することができれば自分の自信につながるのではないか、達成感を得て自分が変われるのではないかと思い受験を決意しました。

2 受験を続け、合格に至った経緯

 大学在学中に予備試験を一度受験するために勉強をやってみたものの前述の通り勉強には身が入らず形だけ法律の勉強をしているような状態でした。
 そんな状態で大学3年生の時に進路選択を迫られ受験することを決意します。
 そのため四苦八苦しながら滑り込みで法科大学院への進学を決めました。
 法科大学院では友人から心配されるほどつらそうな顔をしながら通い、留年することなく受験資格を得るこができました。
 授業に出て、単位を取るので精一杯だったため友人とゼミは組んでいたものの司法試験対策の基本などほとんどできておりませんでした。
 こんな状態だったことから1回目の受験は短答足切りギリギリで突破し、もちろん論文は不合格となりました。
 2回目の受験は当初から1回目では厳しいだろうという甘い考えから慢心してしまい危機感を感じた対策を講じることなく不合格。
 3回目から本格的に危機感を感じ始め、基礎知識の入れ直しをし始めました。
 しかし、論文対策まで手が回らず短答も論文も大して変化がなく不合格になってしまいました。
 4回目の受験では辰已の講座を中心に据えてアウトプットに力を入れました。特に短答の解き方が安定して合格が近づいてきたと感じていました。それでも論文の伸びが芳しくなく不合格になりました。
 今年は5回目ということもあり、メンタル面のサポートを中心に得たいと考えてスタ論西口クラス(西口竜司先生ご担当)を申し込みました。とにかく一緒に勉強している仲間を身近に感じながら、先生の熱い思いのこもった指導を受けてアウトプットをし続けました。
 そうすることで、ようやく司法試験に合格することができました。

3 法科大学院入学前の学習状況(法律学習)

 法科大学院入学前は漠然と司法試験を受験することを考えるだけで特に試験対策にまで手が回らず、学校の単位を取ることで精一杯でした。

4 法科大学院入学後の学習状況(法律学習)

 法科大学院入学後も法律の基礎、毎日勉強すること自体を定着させることに苦戦しており日々の授業をこなす毎日でした。
 司法試験対策としては友人とゼミを組んで過去問を検討することをしていました。

5 受験対策

(1) 辰已の講座利用方法とその成果
 辰已の講座として使用したのは、前述のように、4回目の受験時にスタ論、スタ短及び総択、5回目にスタ論西口クラスを受講しました。

ア 4回目受験時の利用法
 スタ論の受講を決めたのはとにかく演習不足だと感じていたのとスタ論の問題の質がよく、的中率も高いと聞いていたためです。また、過去問以外の短答になると解けないという弱点を克服したくて短答演習を追加したいと思い、スタ短の同時受講を決めました。
 4回目の受験時は試験が延期した影響で発表から試験まで時間の無い中での受験でした。そのため通学クラスではなく自宅受験を選択しました。
 自宅からでもオンラインを活用して会場で受験している人と同じように緊張感をもってできました。
 私はほとんどの答練の解説をしっかり聞いてそれぞれの先生ごとに論文を解く上でのエッセンスがないかを探して聞いていました。
 しかし、今となっての反省点としてすべての解説を熱心に聞くのではなく必要なところ、出来なかったところだけ聞くようにすればよかったのではないかと思いました。
 それは、論文の軸がぶれてしまって自分が直すべき点が定まらなくなってしまうためです。スタ論の通常クラスを受講される際はご自身がある程度論文の型が定まっているか、あるいは弱点がある程度わかった上で受講されることをお勧めします。
 スタ短と総択は短答が苦手な人が問題演習をするために必要だと感じます。特に過去問は解けるけど新作問題になると弱いと感じている人にお勧めです。奇をてらった出題が少なく基本に忠実に解くことで自信もつくと思います。
 もっとも、こちらもすべての解説を漫然と聞くのではなくある程度過去問演習を積んで自分の解き方、法則みたいなものを確立してから使用するのがいいと思います。スタ短や総択を通して知識を習得したり、やり方を確立するのではなく、知識の使い方や解き方を試す場として活用する意識で臨まれるのが好ましいと思います。私は自分なりの解く順番、選択肢の読み方等を事前に決めて腕試しに使って短答に対する苦手意識を克服しました。

イ 5回目の受験時の利用法
 5回目の受験の時は、以前からYouTube等で拝見していて、熱のこもった講義で受験生のモチベーションを維持してくださる西口先生にお世話になりたいと決めていました。しかし、小教室までは思いきれず、短答対策も4回目の受験である程度自信があったので西口クラスの受講のみにしました。
 とにかく答練を全ての回をオンラインの同時中継で受けることを目標にして、受け終わったらすぐに西口先生の解説講義があったのでそれをしっかり受けるようにしていました。先生が講義の中でほぼ毎回のように「日程通りに受けきるだけで他の受験生と差を付けることが出来ている」と仰ってくださることを励みにして受け続けました。
 答練自体の活用法としては同じ西口クラスの方と答案を交換し合って意見を交わして自分の答案のいいところ、悪いところを見つけて次回の答練に生かしていました。自分の答案の癖を知ることいい機会になったと思います。他の方の現場の答案を見る機会があると自分の答案をより客観的にとらえることが出来て、弱点克服がしやすかったように思います。
 また、西口先生の解説講義は大事なことを何度も言ってくださいます。なので一回言われて直した気になっていることも回を空けて言われると実感を伴って再度反省する機会になります。これが弱点を克服する近道なのではないかと思いました。
 私は5回目の受験で西口先生と西口クラスの方と一緒に戦っていると思えたことが合格にとても役立ったと感じました。

(2) 私の勉強法
 私が工夫したことは一人で勉強する機会を減らすということです。
 コロナ禍ということもあって、自宅で答練も講義も受けていたので孤独で勉強する環境になってしまい勉強がマンネリ化してしまう恐れがありました。そこで前述の通りオンラインで会場受験している他の受験生と一緒に答練を受験したり講義も収録当日に聞くようにしたりライブ感を大切にするようにして誰かと一緒に勉強していることを常に意識しました。
 他にも自宅だけで勉強するのではなく近くの図書館へ移動して勉強するようにしていました。環境を変えるだけで気分が変わって勉強をがんばっている自分を後押ししてくれます。勉強を毎日続けることが当たり前のようで一番難しいと感じたので継続する工夫が必要だと感じました。
 また、図書館へ行く日を答練の開催日に合わせていました。辰已の教室に通っているのと同じような意識でたくさん外に出るのではなく、答練の日までに苦手なところの知識の復習をするようにしていました。
 一回一回の答練を無駄にしないための工夫と続ける工夫を繰り返したのが私の勉強法です。

(3) 私が使用した本
(論文)
・知的財産法

論文対策1冊だけで知的財産法(辰已)
特許法入門、著作権法入門
 知的財産法対策としてはそれぞれの入門を読み込んで判例知識条文知識を整理して一冊だけ本に知識やポイントを集約してこれだけを読み込むことを意識して使っていました。

・憲法
基本憲法Ⅰ基本的人権
読み解く合格思考 憲法 改訂版(辰已)
 憲法は一番苦手な科目で最後までできるようになりませんでした。
 基本憲法は判例知識が端的にまとまっているので論文対策と短答対策を兼ねることが出来るところがいい点だと感じました。これを一読して知識を整理することで知識面は問題ないのかと思います。
 論文の書き方を確立するのに合格思考憲法を使いました。書き方が丁寧に書かれているのでこれだけで憲法対策の基本は十分だと思います。最後まで論文用のまとめノートとして使用していました。

・行政法
基本行政法
 行政法対策は最初から最後までこれを使用しました。判例知識を演習形式で配置してあるので具体的に学ぶことが出来ます。特に原告適格、処分性、裁量の部分を繰り返し読み込み自分なりの処理手順を作る際の参考にしました。

・民法
民法(全)
 短答過去問で問われる間違え肢を書き込んで自分なりの短答対策本として使用しました。
 知識の整理に十分な量の記載だと感じました。

・商法
リーガルクエスト会社法
 わからない分野を通読して理解を深めるのに使用しました。具体的事例を通して学べるのでわかりやすいと思います。

・民事訴訟法
リーガルクエスト民事訴訟法
ロジカル演習民事訴訟法
 リーガルクエストはロースクールの授業の指定教科書であったため通読するようにしました。
 これを辞書的に使いながら、ロジカル演習民事訴訟法で具体的事案を通して概念を具体化していくようにしました。

・刑法
基本刑法総論、各論
 辞書的に使用

・刑事訴訟法
リーガルクエスト刑事訴訟法
 わからない部分(特に伝聞など)を辞書的に使用

(短答)
辰已肢別本

 肢別本は根気が必要になる本だと思います。
 しかし、やり終えたら知識面では間違いなく自信がつくと思います。肢別から知識を得るのではなく、知識の総復習を兼ねて何周もするのがいいと思います。
 その後に過去問を通して自分なりの問題の解き方を確立して、スタ短や総択などで演習を積み短答に自信がつきました。

6 これから受験する人へのアドバイス

 これから受験する人には諦めないで受験することを伝えたいです。
 私は5回目での受験で合格まで遠回りをしました。何度も諦めようとしたし、無理かもしれないと思ったこともありました。そんなときに家族や周りの友人、辰已の先生方など多くの周りの方の支えがあって受験を続けることが出来ました。
 私が合格した最大の要因はこのような周りの方のサポートに支えられて意欲を失わずに続けられたことだと思います。受験自体もそうですが日々の勉強自体も小さな成長かもしれませんが毎日続けていくことで必ず前進しています。
 前進している自分を実感できなくて不貞腐れて嫌になることもあると思います。そんな時は周りの助けを借りてください。必ず皆さんの周りにも寄り添って受験を後押ししてくださる方がきっといるはずです。
 自分を信じて続けていけば自ずと道は開けると思います。
 信じ続ける皆さんを陰ながら応援しています。頑張って下さい。

辰已法律研究所 受講歴

【2022年対策】
・スタンダード論文答練 西口クラス(第2クール)

【2021年対策】
・スタンダード論文答練 西口クラス(第1クール)

【2020年対策】
・スタンダード論文答練 西口クラス(第2クール)
・スタンダード短答オープン
・司法試験 総択

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