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2024肢別本「民法2」をご購入いただいた皆様へ

民法の一部を改正する法律(令和4年法律第102号)への対応について

※令和6年の司法試験・予備試験は、令和6年1月1日に施行されている法令に基づいて出題することとなりました(令和5年11月7日司法試験委員会決定 同年同月29日発表)。従来は試験日当日において施行されている法令が基準であり、大きな制度変更となります。これにより、令和6年1月2日以降に施行される法令は、令和6年の解答にあたっては無視する必要があります。

民法では、令和4年12月16日に公布された嫡出推定制度の見直し等を内容とする改正法(令和4年法律第102号)が、これに該当します。公布と同時に施行された懲戒権に関する規定(民法821条)を除き、それ以外の部分は令和6年4月1日施行となりました。従来であれば、7月の試験日より前の施行ですので改正法を学修すればいいところですが、令和6年からは、この改正が無かったものとして旧法を前提に問題を解く必要があります。この点、最新の六法や基本書では既に改正部分の記述が改められているものもありますので注意が必要です。

書籍版「肢別本」は、制作時期がこの発表より前だったため、改正法を前提として制作されています。
そこで、以下に改正法を前提とした記述になっている問題番号と旧法を前提とした場合の解答解説をお知らせ致しますので、ご参考にしていただければ幸いです。
よろしくお願い致します。

辰已法律研究所
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赤字は、変更個所です。

 

2576
問題:嫡出否認の訴えは、夫のほか、子の血縁上の父も提起することができる。(30-30-ア)
解答:×
解説:旧774条は、嫡出否認の訴え(旧775条)の当事者に関して、「第772条〔注:旧法、嫡出の推定〕の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる。」と規定し、嫡出推定を否認することができる者を、原則として夫に限定している。よって、子の血縁上の父は嫡出否認の訴えを提起することはできない。

2577
問題:嫡出否認の訴えは、子が出生した時から年を経過すると提起することができない。(25-32-イ・予25-14-イ)
解答:×
解説:旧777条は、「嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければならない」と規定している。

2580  解説中の、「同法722条1項」を「同法722条」とするのみ。

2584
問題:妻は、夫が嫡出否認の訴えを提起せずに死亡した場合には、嫡出否認の訴えを提起することができる。(18-8-ア)
解答:×
解説:嫡出否認の訴えは、原則として父から、かつ父が子の出生を知った時から1年以内にのみ提起できる(旧774条、旧777条)。ただし、①夫が成年被後見人である場合には成年後見人に、②夫が嫡出否認の訴えを提起せずに死亡した場合には「夫の3親等内の血族」に、それぞれ原告適格が認められている(人訴法14条、41条)。妻は夫の配偶者であって「3親等内の血族」には該当せず(725条各号参照)、旧法上、原告適格が認められない。

2585
問題:甲は妻乙との間に婚姻中に懐胎した子ABがあるが、Bの出生後、間もなくBが乙と丙男の子であることを知った(乙がBを懐胎した当時甲の長期不在の事実はない)。甲は、Bが甲の子でないことを裁判によって確定するための準備中に死亡した。乙が相続を放棄し、甲の死亡後6か月経過している。AがBを甲の共同相続から排除するには、嫡出否認の訴えによるべきである。(旧37-72)
解答:〇
解説:Bは嫡出子と推定され(772条1項)、この推定を破るには嫡出否認の訴えによらなければならない(775条)。否認の訴えを提起できるのは夫だけであるが(旧774条)、1年の提起期間(旧777条)中に夫が死亡した場合には、一定の者に原告適格が認められる(人訴法41条)。

2587
問題:婚姻後200日以内に生まれ嫡出子として届け出られた子の父子関係は、夫が子の出生を知った時から1年を経過しても争うことができる。(18-8-イ)
解答:〇
解説:婚姻後200日以内に生まれた子には旧772条が適用されないため、「推定されない嫡出子」と呼ばれる。推定されない嫡出子につき父子関係の不存在を争う場合には、旧772条の推定を受けていない以上、旧772条の推定を争う嫡出否認の訴え(旧774条、旧777条)ではなく、いわゆる親子関係不存在確認の訴え(人訴法2条2号)で争うことになる。親子関係不存在確認の訴えは、確認の利益が認められる限り、誰からでも、また旧777条の提訴期間の制限にも服することなく提起できる。

2588
問題:婚姻成立後200日以内に生まれた子であっても、同棲開始の時から200日経過後に生まれたときは、嫡出子であることが推定され、親子関係を否定するには、嫡出否認の方法によらなければならない。(27-30-ア)
解答:×
解説:最判昭41.2.15は、同棲について、旧772条の類推適用を認めない。そのため、親子関係を争う場合には嫡出否認の訴え(旧775条)による必要はなく、親子関係不存在確認の訴え(人事訴訟法2条2号)で争うことができる。

2590
問題:婚姻の届出から1か月後に妻が出産した子について夫がその子との間の法律上の父子関係を否定しようとするときは、婚姻前に数年にわたり内縁関係が先行する場合に限り、嫡出否認の訴えによらなければならない。(予R3-13-エ)
解答:×
解説:判例(大連判昭15.1.23)は、内縁が先行している場合には、婚姻成立後200日以内に生まれた子も嫡出子として扱うのが相当であるとしているが、このような子は、旧772条2項の推定が及ばないことから、いわゆる推定されない嫡出子となる。よって、内縁が先行している場合であっても、法律上の父子関係の否定は、嫡出否認の訴え(旧777条)によるのではなく、親子関係不存在確認の訴え(人訴法2条2号)によらなければならない。

2610
問題:戸籍法の定めるところにより認知の届出がされた場合であっても、子は、認知が真実に反することを理由として認知無効の訴えを提起することができる。(25-32-オ・予25-14-オ)
解答:○
解説:戸籍法上の認知の届出がされた場合でも、真実に反する認知(血縁の事実に反するなど)は無効と解されている。旧786条は、「子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる」と規定しており、大判大11.3.27は、認知無効の訴えについて、子その他の利害関係人は認知が真実に反するという事由に基づき、訴えを以てその無効を主張することができるとしている。

2613
問題:生物学上の父子関係がないことを知りながら認知をした者は、認知無効の訴えを提起することができない。(予R3-13-オ)
解答:×
解説:最判平26.1.14(百選Ⅲ34事件)は、認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合であっても、認知者が旧786条(認知に対する反対事実の主張)に規定する利害関係人に当たるとし、自らした認知の無効を主張することができるとした。

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