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知識も書き方も、答案を書くことで身につきました

氷見 哲洋さん
東京大学法科大学院既修者コース2年在学中・2021年修了(予定)
【受講歴】予備試験スタンダード論文答練(第1・2クール) 他
LS在学中予備合格

1 予備試験を志した理由

 当初は、法学部での勉強を頑張れるように、さしあたりの進路として司法試験を目指すことにしていた(口先だけでした)のですが、その後、実定法の勉強がますます楽しくなってきて、これを仕事にしたいと本気で考えるようになりました。
 予備試験に挑戦すると決めたのは学部3年の秋ごろでした。

2 辰已を受験機関として選択した理由

 答案を書くときに心が折れがちだったので、自分には答案を書く機会を確保するペースメーカーが必要だと感じていました。そこで、答練の質に定評があり問題数も多い辰已のお世話になることに決めました。

3 試験対策

 インプットは学部の授業で行っていました。3年秋ごろ、授業内容が初学者にとっては詳しすぎて全体像が見えないままになってしまうと気づき、それからは、授業に先立って薄い入門書を読んでおくように心がけるようにしました。

●短答対策
 主に肢別本のアプリを使いましたが、スキマ時間だけでは問題数をこなせず、短答答練(予備スタンダード短答オープン)の問題1クール分も試験直前に1周しました。
 肢別はとても便利なのですが、本番ではわからなくてもよい細かい知識(他の肢の正誤がわかれば問題には正解できる)も含まれているので、重要マークのついた肢に正解することに焦点を当てて勉強しました。これだけでも結構な分量です。
 試験時間が意外と短いので、模試で慣れておいたことが有益でした。

●論文対策
  実際に答案を書くことが大切と考え、昨年秋から2クールにわたって辰已の予備スタ論を受けました。知識の精度が低く書き方もよくわからない段階で答案を書くのは精神的にきついのですが、結局は、答案を書いてみて、そしてしっかり復習することで、最も効率よく知識の解像度を上げ、書き方を習得することができたように思います。
 過去問については、私は全部は解ききれなかったのですが、もっと優先するべきだったと思います。スタ論よりも複雑で難易度の高い問題が出ていますし、他の受験生が皆こなしている(=固めている)と考えられるからです。
 1科目に使える時間は70分と短く、書くのも速くはなかったので、答案作成にあたっては、規範の理由づけに深入りしすぎず、誘導に従ってひととおりのことを時間内に書ききる、ということを意識しました。講師の先生が繰り返しおっしゃっていたことですが、あくまで相対評価の試験なので、完璧な答案が書けなくても十分合格できます。満点を目指して自分を追い込みすぎないよう、意識的に妥協しました。

●口述対策
 過去問が重要だと聞いていたので、論文合格者同士で、あるいは先輩に頼んで、過去問のロールプレイをしました。口頭での出題を把握し口頭で答えるのは案外難しいので、おすすめです。市販の過去問集はおそらくありませんが、予備合格者はなんだかんだ持っていることが多いです。
 模試は複数受けて、緊張感や入退室(やネクタイの締め方)に慣れておきました。
 民事は要件事実に力を入れました。具体的な言い回しまで問われるので、記載例が載った参考書がおすすめです。『新問題研究』では内容が足りないので、大島眞一『民事裁判実務の基礎』(上巻、あるいは入門+発展)も読みました。
 刑事は刑法総論・刑法各論に時間をかけました。構成要件を把握しておくことに加え、『趣旨規範ハンドブック』に載っているような重要論点について、当てはめとその説明ができるよう理解に努めました(私は時間がなくて使えませんでしたが、『基本刑法』は事例問題があったり学説が対比されていたりと、口述対策に向いているようです)。刑事手続きについては、刑訴法の論点以外に、公判前整理手続きや証人尋問に関する規律など、実務基礎プロパーの内容がそれなりの分量あるので、その対策も大変でした。

4 これから予備試験を目指す方へのメッセージ

 予備試験を受けると決めたら、なるべく早く、答案を書き始めることをおすすめします。入門書で薄く広く知識をつけたらすぐにでも、と言ってよいと思います。というのも、答案を書くことが、知識の精度を高め、答案の書き方を習得する最も手っ取り早い方法であったためです。知識が不十分な状態で手探りで答案を書くのは、およそ気乗りしないことですが、あまり深刻に考えずに、とにかく書き始めることをおすすめします。不甲斐ない答案を書くのがどうしてもイヤな方は、時間無制限、教科書を見ながらでもよいかもしれません。
 どの先生もおっしゃることですが、本番の問題はほとんどの受験生にとって難しく、また時間も足りないので、完璧な答案を書けなくても合格できるとされています。ですので、予備試験に向けて答案を書き始めた段階でも、そして本番でも、時間内に完璧な答案を書けないことに思い悩む必要はないと思います(その分しっかりと復習する必要がありますが)。この点について早い段階で自分を納得させられると、短くはない受験生生活のあいだ答案を書き続けることができるのではないかと思います。

辰已法律研究所 受講歴

・予備試験スタンダード論文答練(第1・2クール)
・予備試験スタンダード短答オープン(第1クール)
・予備試験総択
・予備試験論文公開模試
・予備試験口述模試

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