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法律実務基礎科目を制すれば、合格は近い。

相原 海斗さん
早稲田大学法学部4年在学中・2020年卒業(予定)
【受講歴】予備試験スタンダード論文答練(第1・2クール) 他
大学在学中予備合格

1 予備試験を志した理由

 私は、小さい頃に見たドラマをきっかけに検察官になりたいと思い、法学部に入学しました。そして、大学入学後、予備試験という制度があることを知りました。予備試験に合格すると就職や任検に有利であるということ、法科大学院に進学する経済的余裕もなかったことから予備試験に合格しようと決心しました。

2 辰已を受験機関として選択した理由

 辰已法律研究所の答練や模試の質が高いということが受験機関として選択した大きな理由です。実際に、予備試験スタンダード論文答練を受講してみると、採点表が細かく、自分の答案の書けていない部分が明確となり、学習の指針となりました。

3 試験対策

●短答対策
 私は短答式試験が非常に苦手で、2年次と3年次のどちらも10点以上足りずに落ちています。2年次は7法をざっくり一周しただけでしたので、基礎的な知識が不足していました。もっとも、この時は学習開始から1年弱で合格点160点中の150点を取り、あと1年あれば10点を上げるのは余裕だなと思ってしまいました。その後、2回目の3年次での試験では、前年の結果から短答式の勉強を舐めてかかってしまい、勉強時間を確保できず、150点を下回る点で不合格でした。この時は同期の友人がほとんど合格していたので、非常に悔しかったのを覚えています。この失敗から学んだことが二点あります。
 一点目は、周りと同じことをしているだけでは足りないということです。私は、1,2年目は周りの優秀な友人がやっていることをなんとなく真似て、過去問をただまわすだけでした。しかし、これでは主体性が全くなく、自分の頭を使っていないので身につくはずがありません。4年次の受験では、過去問に加え、7法全ての条文を素読し、分かりづらい分野は図や表にまとめ、判例百選の重要判例を読み込みました。
 二点目は、過去問を理解することです。これは意外とできていない人が多いと思います。どうしても、過去問をまわすにつれて答えを覚えてしまい、同じ内容が異なった言い回しで出題された場合に対応できない傾向にあります。過去問を理解するとは、結論の理由付けまで頭に入れるイメージです。全ての問題について、なぜそのような結論になるのかを検討するだけで知識の定着度が格段に上がります。
 私は4年次に前述の二点を意識したことにより、模試で高得点が取れ、本番も余裕を持って合格することができました。

●論文対策
 論文式試験は合格率が低く、合格することは無理ではないかと思ってしまいます。実際に私もそう思っていました。しかし、合格ラインは思ったよりも高くありません。このことは、私が辰已の模試では80位というあまりよくない成績だったことからも裏付けられます。もっとも、なんの対策もしないで合格できるような試験ではありません。しっかりと合格ラインを見据えた対策が必要となってきます。そこで、私が思う最も重要な対策としては、法律実務基礎科目を完璧にすることです。
 具体的なやり方としては、民事は大島本(大島眞一先生の「完全講義 民事裁判実務の基礎<上巻>」)に載っている要件事実をエクセルの表にまとめ、それを反復しました。大島本を確実に理解できればインプットは申し分ないと思います。刑事に関しては、「刑事実務基礎の定石」を用いてインプットしました。今思うと、辰已法律研究所のハンドブックを使用すればよかったと後悔しています。辰已のハンドブックは網羅性もさることながら、細かい手続的な知識まで学ぶことができるからです。ですので、インプットは辰已のハンドブックをオススメします。
 アウトプットについては、早い段階から予備試験の過去問をやるべきです。法律実務基礎科目は過去問と似た問題も多く出題されるので、全年度検討することが必要です。
 論文対策全体として言えることは、あてはめを充実させることです。法律の試験は具体的な事例を法律にあてはめる試験ですので、ただ法解釈だけを行っていても点数は伸びません。問題文に載っている事実は全て使うつもりで答案を書くべきです。その際にただ事実を列挙するのではなく、この事実がどういう意味を持つのかと言った評価を加えなければなりません。このあてはめの意識を培うためには過去問や答練などで地道に練習する必要があります。

●口述対策
 口述対策は、論文式の合格発表後から開始しました。民事と刑事共に幅広い分野から出題されるので満遍なく対策することが必要です。
 民事に関しては、要件事実が非常に重要なので,請求の趣旨、訴訟物、請求原因事実、抗弁事実、再抗弁事実については完璧に話せるレベルに仕上げることが大切です。逆にそれさえできればよほどのことがない限り、点を失うことはないと思います。そのためには、大島本を必ずやるべきです。なぜなら、網羅性が一番高いからです。
 刑事は、刑法の知識が非常に重要となるため、基本刑法各論などで各犯罪の構成要件や論点について網羅的に対策した方がよいと感じました。それに加え、刑事訴訟法の手続き(辰已法律研究所のハンドブック)も条文とともにしっかりインプットすることが大切です。当日は、実体法の分野を無難に乗り切れば、その後の未来は明るいなと感じました。
 全体的な対策としては、やはり試験官と話す練習をした方が良いと感じました。私の場合、口述模試は3回受け、その他にも予備試験に合格している友人と6回程度、過去問を使って問答をしました。このように話す練習を誰かとすることで、話し方や姿勢など形式的な弱点が明確になるので、それらを克服するいい機会になります。また、当日はそれらの形式面について意識せずに、法律の問題に集中することができます。

4 これから予備試験を目指す方へのメッセージ

 予備試験は合格率が約4%の狭き門です。ですので、やはり多くの勉強時間が必要となります。しかし、時にはモチベーションが上がらないこともあるかと思います。そんな時は休むのも一つの手だと私は思います。思い切って遊んで、次の日にやればいいやくらいの心持ちでいた方が精神的に楽だと思います(超短期合格を目指すなら話は別ですが)。もっとも、やるべきことは最低限こなす必要があります。論文式の過去問や各科目の論証暗記はコツコツとやっていくしかありません。
 また、予備試験は相対評価の試験ですので、模範答案のような完璧な答案を要求されているのではありません。しかし、書くべきところを書いていないと大幅に点数は下がります。ですので、学習初期の段階から答練に参加したり、知り合いに答案を見てもらったりして、自分の答案を客観的に評価される機会を設け、相場感を掴んでいくのが必要です。
 最後に、私は、まさか自分が今年の予備試験に合格することができるとは思ってもいませんでした。なぜなら、私の周りの合格者はとても優秀で、勉強熱心な人が多く、自分には無理なんじゃないかと思っていたからです。しかし、自分が合格できたことによって、予備試験の合格レベルはそこまで高くないということがわかりました。とにかく法律実務基礎科目を完璧にすれば合格は一気に近づきます。ですので、これから予備試験を受験される方は法律実務基礎科目を徹底的に対策してください。応援しています。

辰已法律研究所 受講歴

・予備試験スタンダード論文答練(第1・2クール)
・短答完璧講座(商訴行政編)
・予備試験総択
・予備試験論文予想答練
・予備試験論文公開模試
・予備試験口述模試
・予備試験過去問答練

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