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田端先生の解法で問題に取り組むと少しずつ解けるようになり、苦手意識が薄れた

T. Nさん
受験歴: 14回
令和 6年度合格者
2024年度

はじめに

 私は大学で日本史を専攻し、社会人になっても法律とは縁がありませんでした。入社3年目に会社からリストラされ、手に職をつけようと思い興味があった憲法が試験科目にあるという理由で行政書士試験を受験しました。4回目の受験で合格はしたものの資格を活かした就職をすることが出来ず、何とか入所した司法書士事務所で働くうちに、大変な仕事だけどやりがいを感じ、受験を決意しました。当時、私は試験科目はおろか試験の難易度すらわかっておらず、3年位で合格出来たらなあと漠然と考えていたのですが、なかなか合格できず14回目の挑戦で合格することが出来ました。

私のとった勉強法

 勉強を開始し、いろいろな予備校の講座を受講してきましたが結果が出せずにいた受験生活8年目の頃、ふとしたきっかけで田端先生のブログを見つけました。一発合格されている田端先生から勉強法のヒントを得たいと思い、欠かさずブログを読んでいた折、田端先生が講座を開講されることを知りました。苦手な記述式を克服できるかもしれないという考えや、地元が近いのではないかという私の勝手な親近感から受講を決めました。解き方が確立出来ておらず最初は手も足も出なかった記述式ですが、田端先生の解法で問題に取り組んでみると少しずつ解けるようになり、苦手意識が薄れていきました。その後、記述式だけでなく択一も網羅されたパーフェクトユニットが開講され、受講することにしました。なかなか知識が定着しなくて基準点すら超えない結果が続き、経済的事情から講座を受講することが出来なくなったのですが、2年程前から択一式は松本先生のリアリスティックを読み、記述式は田端先生の必修問題集を繰り返し解いていました。

択一の勉強法

 パーフェクトユニットはテキストと肢別問題集がリンクされており、効率良く勉強を進める事が出来ました。講義を1コマ聴き終えたらできる限り当日、時間が無い時は翌日に該当する箇所の問題を解きました。また、解いた問題には日付と正誤を簡単にメモしておき、進捗をすぐにチェックするようにしました。肢別とは別に平成からの択一過去問も解いていきましたが、Aランクの問題を中心に進め、推論問題や登記記録問題は時間がある時にまとめて解くようにしました。間違えた過去問はテキストに戻って確認するようにしていたので時間がかかってしまいましたが、徐々に正答率が上がっていきました。

記述の勉強法

 テキストに載っているひな型を覚えて問題集を解いていくというオーソドックスな勉強を進めていました。講座を取っていなかった2年程前から問題集は田端先生の必修問題集を使いました。不動産登記法と商業登記法それぞれ30問ずつ、合計60問ありますが、これを1日4問解いて2週間で解き終える様にしました。去年の11月、今年の1月、3月、5月と合計4回解きました。解いた際には択一の過去問と同様に日付と正誤を記入しましたが、何回解いても間違えてしまう問題を重点的に復習しました。必修問題集は1問あたりのボリュームが多すぎず少なすぎないちょうど良い感じのもので、典型的な論点や法改正された論点も網羅されており、私にとってベストな問題集でした。

答練、模試の活用法

 私は他校の答練を年明けから本試験直前まで毎週日曜日、学校に赴いて解きました。他の受験生が居る中で問題を解く事で、自宅受験では味わえない緊張感を感じる事が出来ました。結果は思わしくない時が多かったのですが、落ち込んだりはしていませんでした。あくまでも答練や模試であって、本試験で合格点を取れたら良いと考えていたからです。合格者なら正解する問題を落とさないようにする事や問題を解く順番、時間配分のチェックをする事を意識しました。また、過去問類似の問題が出題された時に対応出来ているかを確認するようにもしていました。毎週受けていた答練はペースメーカー的な役割を担っており、怠けそうになる気持ちを奮い立たせてくれてモチベーションの維持に役立ちました。

仕事との両立について

 私は兼業受験生で仕事と勉強の両立が課題でしたが、勤務先の司法書士事務所の所長のサポートもあり、勉強時間を確保する事が出来ました。具体的には、平日は職場近くの自習室で約4時間、休日は予備校の自習室で約10時間、家に帰ってから約1時間勉強していました。テキストや過去問の進捗をA4の紙にまとめ、全科目をバランス良く勉強出来るようにしました。仕事が忙しい時は疲れてしまいなかなかやる気が起こらない時も正直ありましたが、そのような時はテキストをぼんやり眺めるだけとか、記述式のひな型を確認するだけなど、ほんの少しでも勉強する事で気持ちを切らさない様にしました。

本試験当日

 緊張感からか、憲法でいきなり手が止まってしまい、後回しにしました。民法は苦手な分野からの出題はなかったものの、自信がないまま解答していきました。会社法は例年よりも解きやすいかなあと感じました。後回しにした憲法を解きましたが、引っかけ問題に見事に引っかかってしまったものの、午前は何とか31問正解出来ました。午後は民訴から供託までで3問間違いで乗り切りました。不登法と商登法はいつもは落ち着いて解けるのに焦ってしまい、どちらも2問落として午後は28問の正解です。択一で60問取る目標だったので、届かなかったのは残念でした。記述にさしかかりましたが、不登法で事例の把握に手間取り頭が真っ白になってしまい、30分を過ぎても解答用紙に何も書けませんでした。今年もダメかと諦めかけましたが、今までずっと応援してくれた妻を悲しませてなるものかと気持ちを切り替え、それからは一心不乱に解答していきました。商登法はオーソドックスかなと思いながらも役員変更の論点で検討に時間をかけすぎ、慌てて解答を埋めました。何とか解き切ったところで試験が終了しました。記述式で苦戦したので手ごたえはあまり感じられなかったけれど、全力を出し切った充実感はありました。

合格発表日

 択一の基準点プラス9問の上乗せはあったものの、記述でつまずいてしまったので自信はあまりありませんでした。合格発表日当日は仕事だったので、ソワソワしながら16時を迎えました。法務省のホームページをおそるおそる見ました。あった。私の受験番号はありました。見間違いかと思い、何度も確認しましたが、間違いではありませんでした。その場で崩れ落ちました。すぐに妻に電話。妻は号泣して喜んでくれました。応援してくれた方々にも電話で報告しました。皆さんまるで自分の事のように喜んで下さりました。その時、私はひとりじゃなかった、皆さんに支えてもらえていたのだと実感しました。

後進へのアドバイス

 司法書士試験は覚えないといけない知識が膨大で、本試験では時間の制約があり大変な試験です。あれもこれもやらなければならないと焦って色々な教材に手を出してしまいたくなるかもしれませんが、自分がこれと決めた講座や問題集は覚悟を決めてとことんやりきって下さい。中途半端な気持ちでは挫折してしまうので、諦めたくなったら、自分はなぜ司法書士になりたいのか、なぜ司法書士でなければならないのか、受験を決めた時の初心を思い出して下さい。毎日同じ事の繰り返しで辛いかもしれませんが、食らいついて下さい。努力は必ず報われる訳ではありませんが、努力せずに結果を出す事はできませんから。

最後に

 私は受験生活が15年近くになってしまいました。短期合格された方にはかなわないところもたくさんあります。しかし、諦めない粘り強さは身につける事が出来たと思います。勉強を続けていくのは大変ですが、勉強出来る環境をありがたく思い、家族や友人、支えてくれている人への感謝の気持ちを忘れないで下さい。普段の勉強の時、なかなか成績が伸びない時、本試験の場でも諦めたくなる時がくるかもしれません。そんな時はあなたを応援してくれている人、あなたの合格を願っている人を思い浮かべてみて下さい。こんなところでつまずいてたまるものかと力が湧いてくるはずです。他人と比べる必要はありません。受験回数や年齢などは気にする事はありません。自分に自信を持って、あなたはあなたらしく全力でチャレンジして下さい。合格して、人生を変えるチャンスをつかみとりましょう!一足先に合格した者より。

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