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本気の熱量を込めて講義される松本先生の姿に憧れ、その気持ちで勉強を続けた

H . Tさん
受験歴: 1回
令和 6年度合格者
2024年度

はじめに

 16歳で高校を中退し、就職せずフリーター生活を続けてきました。将来のことを何も考えずに実家からアルバイトに通う日々を過ごし、20代後半を迎え、そろそろ自立した方がいいのではないかと思うようになりました。そこで、稼ぐ力を身につけるために資格勉強を始めてみたところ、行政書士と簿記2級に運よく一回で合格することができました。このことをきっかけに、より難しい資格試験に挑戦することに興味を持つようになり、そこから様々な資格試験と講座について調べていたところ、リアリスティックに出会いました。「テキストでアウトプット」という勉強法にとても惹かれ、司法書士試験に挑戦することに決めました。

私のとった勉強法

択一対策について

 講座開講前から、民法先取り受講で対策を行いました。これは、令和4年度17位合格の伊藤さんが、辰已のYouTubeでお話しされていた勉強方法を参考にさせていただきました。伊藤さんは、民法先取り受講を利用して早くから勉強を始め、お試し受験で民法20問中19問取るまでに実力をつけたということでした。私もそれを目標にし、民法先取り受講特典が利用できる令和5年1月より勉強を開始しました。講義を聞きながらテキストに書き込みも行い、講義を聞き終わった後は、お試し受験までテキスト回しを繰り返しました。
 テキスト回しをする上で、記憶しなければならない箇所はアウトプットするということを徹底しました。テキストのページを紙で隠し、紙をずらしながら、赤や緑の下線が書かれた結論部分を思い出そうとしながら読み進めました。
 「テキストでアウトプット」は、松本先生の推奨されている勉強方法ですので、リアリスティックテキストはアウトプットしやすいように工夫して書かれています。「〜の可否」という見出しや、本文中で「〜の要件は以下の3つです。」のようにわかりやすく問題形式になっている記載も多くあり、そこで止めて結論を思い出そうとすることで、知識をアウトプットできます。
 しかし、まとめ本や問題集ではなく、あくまでもテキストなので、全てが問題形式で書かれているということではありません。ですが当然、問題形式になっていない箇所も記憶する必要があります。そこで、具体的な問いになっていない見出しにも、鉛筆書きで問題を加えたり、空いているページに自作の問題を書いたりして、全ての知識をアウトプットできるようにしました。例えば、「遺留分の意義」という見出しが書かれた箇所に「特定財産承継遺言や相続分の指定も、遺留分の侵害になる?」のように具体的な問いを加えることで、心が折れることなくテキスト回しができました。たしかに、具体的な問いになっていない見出しで止めてどのような論点があったか?というところから思い出す方が、より実力がつくかもしれません。(松本先生も見出しの文言にすごくこだわってデザインしていると仰ってましたので、それに書き加えたりするのもナンセンスかなとも思いました。)しかし、そのような高いレベルのアウトプットは負担が重く、そこで止まってしまったので、どこまで考えればいいかがわかりやすく、止まらずにテキスト回しができる仕組みを作りました。
 このような方法で民法のテキストを6回回して迎えたお試し受験では、民法20問中17問正解しました。この経験から、自分のやり方は間違っていないと確信することができ、その後の他の科目においても同じような方法でテキスト回しを行いました。

記述対策について

 記述の対策は、主に問題演習になりますが、程よく大雑把に行ったことが効果的だったように思います。記述の講義が始まった頃、講義の内容を全く理解できませんでした。当時は不動産登記法・会社法商業登記法のテキストの復習がほとんどできていなかったからです。そこで、テキストの復習を3〜4回行い基本的な知識が身についた頃、記述の講義で扱った問題を解き直すだけでなく、講義を再視聴していました。改めて講義を聞き直すと、内容が分かるようになっていたので、実力がついていることを感じられ、これからも再視聴を続けようと考えていました。しかし松本先生に相談した際に、そのような勉強方法についてご指摘を受けました。
 「直前期に記述の講義を聞き直しても、あまり点数に繋がりません。解いた問題の解答を読んで、全く意味がわからないという状態でなければ、それ以上解説を読んだり講義を聞き返したりする時間を使わないでください。」
 このアドバイスを頂いて以来、点数に繋がる時間の使い方をより強く意識するようにしました。直前期は毎日記述の問題を解くようにしましたが、自分の答案と解答を見比べる時間は5分も使わず、特に不動産登記法については、申請する登記の大枠が合っているかだけを確認するだけにしました。「ディテールはテキストで覚えよう。」と割り切って、添付書面などを細かく添削する作業に時間を費やさず、その分テキスト学習に時間を使えたのが良かったです。

インプット段階

 直前期に入る前まで、平日は6時間ほどの勤務時間でパートの仕事をしながらの勉強期間でした。勉強時間は、平日は3時間、休日は7時間ほどでした。
 休日はその日の気分でやることを変えて、スターバックスで勉強したり、運動不足対策のために散歩に出かけたりしましたが、平日のルーティンはガチガチに決めました。通勤の電車内でテキストを読んで予習し、出勤の2時間半前には職場に着いて、就業時間まで講義を聞きました。講義のない日は過去問を解きました。また、昼休みも30分勉強時間にしました。帰りの電車では講義の音声データを聞き流すようにしました。(最初は申請書の音声データを聴こうとしましたが、電車内など雑音の中では聞き取りにくいことがあり、また疲れて集中力が落ちている状態では全然頭に入りませんでした。講義の音声データにするとよく聞き取れたのでそうしました。)帰宅後も少しは勉強することが多かったですが、22時半には就寝するように決め、夜遅くまで勉強することはありませんでした。できるだけ早く寝て、睡眠時間を確保しながら早起きすることを心がけました。

アウトプット段階

 2月いっぱいで仕事を退職して専業受験生になったことで、時間的な余裕を持つことができたこともあり、カリキュラムどおりに講義を最後まで聞き終わりました。スケジュールとしては問題なく直前期に入り、最後の講義で配布された「直前期リアリスティックマニュアル」のモデルスケジュールと同じように勉強を進めていました。
 しかし5月末頃からは、会社法・商業登記法に比重を置いたスケジュールにアレンジしました。その時点での模試や年度別過去問において、会社法でも商業登記法でも3問しか取れないようなことがあったため、松本先生からも「6月、7月は会社法・商業登記法をより多く回しましょう。他の科目の復習が不十分なまま本試験に行くことになっても良いです。」とアドバイスを受けました。それから他の科目を回す回数を減らし、マイナー科目はAランクの論点に絞り、浮いた時間を会社法・商業登記法のテキスト回しに充てました。また、毎日1問解いていた記述の問題も、3日のうち2日は商業登記の問題にしました。
 かなり会社法・商業登記法にリソースを割いて対策しましたが、簡単に得意にはならないのが現実でした。最後に模試を受けた6月16日の時点では、会社法6問、商業登記法6問と、全く安心できない結果でした。さらにその模試は他の科目の復習はほとんどできないまま受けたため、午後択一は16問しか正解できませんでした。しかしその後も本試験まで、会社法・商業登記法の勉強を最優先にすることは続けました。私自身「会社法分野に強い司法書士」という将来像に漠然とした憧れを持っていたこともあり、会社法・商業登記法と心中するつもりでテキストを回し続けました。

本試験当日のこと

 本試験までに4回の模試を受けましたが、本試験当日が最も高得点でした。それどころか直前期に解いた直近5年の年度別過去問を含めても本試験が最高の出来でした。本試験で良い結果を出せた要因は、直前の会社法・商業登記法の追い込みが奏功し、会社法9問、商業登記法8問全て正解することができたことです。また、民法について講座開講前から準備していたことも大変助かりました。直前期は2回ほどしか民法のテキスト回しができませんでしたが、先取り受講で蓄積した知識で、本試験の民法は18問取ることができました。
 なお、松本先生のアドバイス通り、本当に他の科目の学習が不安な状態で本試験を迎えましたが、なんとかなりました。不動産登記法の記述では「保障委託契約による求償債権」と記載しなければならないところを正しく書けないほど、基本的な知識にも抜け漏れがありましたが、大枠が合っていたため、足切りになってしまうこともありませんでした。

後進へのアドバイス

 私はこの試験において、午後科目で非常に苦労しました。本試験までに受けた模試の午後択一の成績は以下です。
 1回目:18問
 2回目:19問
 3回目:23問
 4回目:16問
 特に4回目は6月16日の辰已の模試でしたが、「最後の模試で16問は酷すぎる!」と滅茶苦茶焦った記憶があります。その後、必死で商業登記法を得意科目にし、3週間後の本試験では27問取ることができました。怒涛の追い上げで命拾いしましたが、そもそもなぜ午後科目でこんなに苦戦したのかについて考えて、お伝えしたいです。
 不動産登記法の講義の途中(根抵当権あたり)から、指定された過去問が終わらなくなりました。この時期の具体的な勉強時間の使い方は、①講義を聞く→②講義で扱った箇所をテキストで復習せずに、指定された過去問を解く→③過去問が終わらないまま次の講義の日になり、講義を聞く→④週末に残った過去問をまとめて解く、、、というのを繰り返しました。過去問の解き方については、テキストの復習をせずに、よくわからないまま過去問を解いていたため、とりあえず問題を読みながら線を引いて、答えを見るという作業をしていました。また、会社法・商業登記法、午後マイナー科目へと講義が進むと、不動産登記法のテキストを開いて復習することもありませんでした。
 この時期の過ごし方が良くなかったと思います。まずは、講義が終わった直後にテキストで理解重視の復習をするべきでした。その時間を取らなかったため、過去問を解く時間が実力に繋がりませんでした。また、解く過去問の量を減らしてでも、会社法・商業登記の講義の途中で不動産登記法の復習をしたり、午後マイナー科目の講義の途中で会社法・商業登記法の復習をすることができれば、より良かったと思います。今自分がタイムスリップして、不動産登記法の講義のころの自分にアドバイスするとすれば、①講義を聞く→②講義で扱った箇所をテキストできちんと復習→③週末に、指定された過去問のうち「マスト過去問」に絞って解く、、、のような勉強にしろと伝えます。
 上記のように、午後科目では苦労しましたが、午前の刑法と憲法は、直前期の模試などでも比較的良い点数を取れていました。3月から専業になったことで刑法、憲法の講義の時期は時間的に余裕があり、講義前の予習や講義直後の復習の時間をきちんと取ることができたのが要因です。また、講義で聞いた知識を忘れる前に直前期のテキスト回しで復習できたため、知識の定着も早かったと考えます。やはり、講義でインプットした知識をできる限り短いスパンで復習することが効果的でした。

最後に

 まずは松本先生にお礼がしたいです。本気の熱量を込めて講義される松本先生の姿に憧れ、その気持ちで勉強を続けられました。常にプロフェッショナルな態度を見せてくださりありがとうございました。リアリスティックのように、人の人生を変えられる仕事を自分もできるようになりたいです。
 また勉強をサボりたくなったときはいつも、合格者の方々がお話しされている、辰已のYouTubeを見るようにしていました。フルタイムで働きながら合格された方や、育児と勉強を両立して合格された方の言葉を聞くと、身が引き締まる思いになりました。かっこいい背中を見せてくださった先輩合格者の皆様にも感謝申し上げます。

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