辰已の書籍を活用し、
自分オリジナルの過去問答案集を作ったことが
勝因です。
1 司法試験の受験を決意した経緯
私は大学の附属高校であったため、なんとなく潰しがきく学部として法学部を選び、進学しました。そのため、大学のときは全く司法試験の勉強はせず、卒業と同時に普通に一般企業に就職をしました。その後、仲のよかった大学の先輩や後輩が法科大学院を経て弁護士になっていくのをみて、自分も挑戦してみようと思い、司法試験に挑戦することにしました。ただし、仕事勤めをしていること、家族がいるため仕事を辞めて昼開講の法科大学院に入ることができなかったことから、夜間開講をしている日本大学法科大学院を受験し、入学しました。
2 法科大学院受験前の学習状況
日本大学法科大学院の入試は、憲法・民法・刑法の3科目の論文が既修コースの試験科目になっていました。そこで、私はこの3科目の辰已の「えんしゅう本」を繰り返し回し、ある程度の答案を書けるように勉強しました。「えんしゅう本」は他の予備校の論文対策書よりも、本の厚さは薄くなっています。そのため、「えんしゅう本」だけでは足りないという方もいますが、全くそんなことはありません。「えんしゅう本」が薄いのは厳選された論点を受験生が実際に答案に書けるであろうレベルで無駄なくコンパクトにまとめているからであり、内容が薄っぺらいわけではありません。日本大学法科大学院の入試では、「えんしゅう本」のおかげで、3科目、ほぼ論点を落とすことなく解答することができ、奨学金(学費全額免除)付きで合格をいただくことができました。なお、既修コース合格後に、商法・民訴・刑訴の認定試験がありましたが、この試験も私は「えんしゅう本」一択で勉強をしました。
このように早い段階から、「えんしゅう本」を活用し、コンパクトな答案を書く癖をつけることができたことは、司法試験合格にとても役立ったと考えています。
3 法科大学院入学後の学習状況
日中はフルタイムで仕事をし、夜間開講のプログラムを履修していたため、3年次の後期までは授業の予習・復習をするので手一杯でした。これはコロナ禍でオンライン授業が中心となっていたとはいえ、変わりません。また、通学していた日本大学法科大学院は社会人学生が多く、私を含め可処分時間が本当に少なかったため、自主ゼミによる勉強会もほとんどなく、黙々と法科大学院の授業の予習・復習に取り組みました。後ほど触れますが、法科大学院入学後、緊急事態宣言が発令されたり、職場でも外出自粛が出されたりと、なかなか平日、土日のいずれも授業や辰已の講義を受講しに外出することが自由にできない時期が長く続きました。そのため、スタ論の通信での受講は大変便利なもので、通学と遜色なく、不便なく受講することができ、大変助かりました。
4 受験対策として
5 これから受験する人へのアドバイス
択一を疎かにしないことが実は重要だと考えています。択一試験は試験最終日(5日目)ですが、いくら論文が出来たとしても、最後でズッコケたら全て終わりだと心配になると、できるものもできなくなります。ですので、択一に関しては体調がいくら悪くても絶対に足切りにはあわないと思える自信をつけておくことが重要と考えます。なお、コロナの影響で、本試験では長机に一人着席となり、隣に受験生が座ることはありません。これからも当面はコロナ対応が必要とされると思いますので、本試験で隣の受験生の貧乏ゆすりや強い筆圧による揺れや音などに悩まされることはないかと思います。
また、試験後、やりたくはないと思いますが、再現答案は作ることを強くお勧めします。私は論文である程度の手応えがあり、再現答案を作成しましたが、成績評価と照らし合わせるときに大変役立ちました。やはり本試験はみな極限状態で受験しており、普段は絶対にしないようなミスもしてしまう可能性が高いと思います。実際に、私も手応えがあったものの成績があまり良くなかった科目もありました。合格すれば取り越し苦労になるかもしれませんが、万が一、不合格となった場合に敗因分析のための最も有益な資料となると思いますので、試験後、少なくとも2週間以内に再現答案を作成することをお勧めします。
私は、司法試験受験の王道ともいえるスタ論、全国模試、総択を利用し、法科大学院で学んだことをさらに昇華することができ、おかげさまで、日本大学法科大学院修了後、一回目の司法試験に合格することができました。これから司法試験を受験する方も、是非、辰已を信じて、合格を勝ち取っていただければと思います。頑張ってください。
辰已法律研究所 受講歴
【2022年対策】
・スタンダード論文答練(第1・2クール)
・司法試験 総択
・司法試験全国公開模試