司法試験

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自分に合ったやり方を見つけよう

J.Hさん
受験歴: 新試験1回
明治大学法学部
一橋大学法科大学院 【既修】令和2年4月入学・令和3年3月退学
令和2年予備試験合格
【受講歴】司法試験全国公開模試 他
一発合格

1 司法試験の受験を決意した経緯

 私は、祖父が副検事であったことがきっかけで法曹に興味を持ち、検事や弁護士の仕事を知るにつれて、自分に向いているのではないかと思うようになり、司法試験合格を真剣に目指すようになりました。

2 予備試験合格までの学習状況(法律学習)

 2018年の予備試験に向けて、2017年頃から真剣に勉強を始めました。まず、短答合格のため、過去問を辰已の短答過去問パーフェクトを利用して、各科目3周しました。ここで徹底的に短答の勉強をしたおかげか、予備の短答は3年連続で合格できました。
 論文対策としては、過去問や予備校の問題を答練で解くことを中心とした勉強を行いました。過去問については、おそらく合格までに最低でも1回ずつは全年度の全法律科目の答案を書いたと思います。中には3、4回書いたことがある問題もあると思います。そして、これらの答案は学部が主催する予備試験対策講座や対策ゼミ等で合格者のOBの方々に添削していただきました。予備校の答練(スタ論)については、後述の通りです。

3 予備試験合格後の学習状況(法律学習)

 予備合格発表から司法試験まで約3か月しか期間がなかったので、とにかく過去問演習に取り組みました。その際は辰已のぶんせき本等を利用しました。過去問演習で手一杯で、予備校の答練は受ける余裕がなかったので、模試を受けたのみです。結局、論文の勉強法は予備のときと同じことをやっていて、特別困ったことはなかったです。強いて言えば、選択科目は予備にはないため(当時)、それなりの時間をかけざるを得ず、やや悩まされました。
 短答は3科目の過去問パーフェクトを2周程して、記憶を呼び起こしました。予備合格者であれば、間違いなく短答のレベルは相対的に高いので、少しだけやっておけばよいと思いました。

4 受験対策として辰已講座の利用方法とその成果

 まず、私は明治大学と提携して開講されていた辰已の入門講座を受けましたが、正直なところ入門講座はどこの予備校のものでもそう大差なく、どこのものを受けても最終的な合否にはあまり影響がないのではないかと思います。そのため、明治大学内で受講でき、比較的安価だったので、この講座を受けてよかったのではないかと思っております。
 次に、予備スタ論ですが、週2回の答練が勉強の目安・ペースメーカーとなり、継続して勉強に励むことのできる要因となりました。また、過去問と違い、他の受講生のいる教室で、完全に初見の問題を受けることになるので、本番を想定した実戦の感覚を身に着けることができました。この感覚の習得は、独学では絶対にできないので、非常に大きな収穫だったのではないかと思っています。ちなみに、私が数ある予備校の中で辰已の予備スタ論を選んだ理由は、辰已の奨学生に選んでいただいたことも大きな要因ですが、採点表が本番と同じ形式でしっかり作られており、点を取る意識を非常に高めることができたからです。正直、答練の問題や解説、添削に関しては、どこの予備校も五十歩百歩で、あまり差はないと思いますが、採点表に関しては、間違いなく辰已が他の予備校に勝っていると思います。
 論文予想答練や模試、総択に関しては、毎年受けていました。直前期の計画を立てる上で、ペースメーカーとなりうるので良かったと思います。なお、模試はいろんな予備校のものを受けましたが、答練同様に特にどこの模試の問題が良い、あるいは的中率が高いなどと感じることはなかったです。

5 受験対策として私がやって成功した方法等

 私は、予備に3回、本試験に1回挑戦する中で、様々な勉強方法を試したと思います。その経験から感じるのは、絶対にこれを使わなければいけないという基本書・参考書というのはなく、絶対に受けなければならない講座というのもないのではないかということです。つまり、絶対的に正しい勉強方法というものはなく、結局自分に合った勉強方法を見つけ、それを積み重ねることが大切なのではないかと思います。ですので、何をすべきか迷っている人は、自分に合った勉強方法を探すのがいいのではないでしょうか。その一つの方法として、予備スタ論等を受けてみるのは悪くないと思います。というのも、私に最も合っていたと感じる勉強は、何回も答練に取り組み、書けなかった部分は基本書や百選でしっかりと丁寧に復習し、次に出たときは必ず書けるようにすることを心がける、これを何回も何回も繰り返すというものだったからです。
 なお、私が今まで会った様々な合格者の方々に唯一共通しているものとして、何よりも過去問を重視していたということがあるので、過去問だけは絶対に重視して取り組むべきでしょう。

6 受験対策として私が使用した本

 まとめノートとしては、辰已の趣旨規範ハンドブックを利用しました。まとめノートは、一から自作する人もいますし、他の予備校が出している論証集を利用している人も見かけますが、一から自作する時間やスキルが不足していたことや、他の予備校の論証集は文章が完成されすぎており改良の余地が少なく私には使いにくかったことなどから、私は趣旨規範ハンドブックを改良しつつ使い続けました。
 基本書については、正直なところ、ほとんど通読はしていません。通読したのは数冊のみです。周りには全科目2、3周通読しているという合格者が複数人おり、通読を勧められることもありました。しかし、私は基本書を読むことだけに集中するということがなかなか続かず、通読しても全く身についている実感が伴わなかったので、私には通読が向いていないのだと思い、通読は諦めました。その代わり、答案を書けるだけ書いて、その回数を増やし、そこで書けなかった場合には必ず基本書に立ち返り、丁寧に読んで理解することを徹底しました。この方法で、私はかなり力をつけることができたのではないかと思っています。
 以下、私が使用した本を列挙します。

まとめノート
・趣旨規範ハンドブック(公法系・民事系・刑事系)
基本書・参考書・演習書

憲法
・芦部 憲法

行政法
・櫻井橋本 行政法
・基礎演習行政法
・行政法解釈の基礎

民法
・内田 民法(Ⅰ~Ⅳ)
・佐久間 民法の基礎(1・2)
・松井 担保物権
・潮見 プラクティス民法債権総論
・潮見 基本講義債権各論(Ⅰ・Ⅱ)
・リークエ 民法Ⅳ 親族・相続

商法
・田中 会社法
・弥永 手形小切手法

民訴
・リークエ 民訴
・高橋 民事訴訟法概論

刑法
・基本刑法(Ⅰ・Ⅱ)
・山口刑法
・刑法事例演習教材

刑訴
・有斐閣アルマ 刑訴
・古江 事例演習刑事訴訟法

民事実務
・新問研 要件事実
・大島 完全講義 民事裁判実務の基礎 入門編
・辰已 民事実務基礎ハンドブック

刑事実務
・辰已 刑事実務基礎ハンドブック

 その他各科目、辰已のぶんせき本やえんしゅう本を適宜使用しました。

7 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

① 学部在学生・予備試験受験生へのアドバイス
 勉強については、上述の通り、自分に合った方法を見つけるのが、合格への近道ではないかと思います。早いうちに見つけられるよう、辰已をはじめとする予備校を上手く活用することお勧めします。
 在学中にやっておくべきことは、学生生活を楽しむことではないでしょうか。私は大学在学中の4年間、準体育会ラグビー部に所属して活動していました。周囲にはすごく驚かれましたが、自分としては中学時代から続けているラグビーは楽しく、絶対に続けたかったので、勉強時間が犠牲になるとしてもやめることはありませんでした。実際、ラグビー部の活動のために週末の勉強時間が確保できなかったりすることなどが多々ありましたが、おかげで非常に充実した学生生活が送れたと思っています。勉強に集中するのも良いと思いますが、一度しかない大学生活を楽しめるのは今だけです。勉強と両立することも決して不可能ではないので、学生生活を楽しむことも大切だと思います。
 また、ロースクール入試と予備試験対策の両立についてですが、どちらも経験した身から言わせてもらうと、ロースクール入試は予備試験に比べてめちゃくちゃレベルが低いです(本当に驚くぐらい低いです)。そのため、本気で予備合格を目指して勉強しているのであれば、ロースクール入試に関しての心配は一切不要です。具体的にいうと、短答合格しているレベルであれば、慶応や一橋にも絶対合格できると思います。唯一気を付けなければならないのは、国立を受ける場合にはTOEICやGPAがある程度必要になることぐらいです。そのため、ロースクール入試に関しては何も心配せず、予備試験対策に集中すべきでしょう。

② 予備試験合格の司法試験受験生へのアドバイス
 もう知っている人がほとんどかと思いますが、予備合格者の9割以上が司法試験に合格します。そのため、油断せず、調子も崩さず、司法試験の勉強を今まで通り続けていれば、ほぼ間違いなく合格できます。ですから、決して油断せず、健康に気を付けて頑張ってください!

辰已法律研究所 受講歴

【令和元年対策】
・予備試験 スタンダード論文答練

【2020〜2018年対策】
・総択
・予備試験 論文予想答練
・全国公開模試
・入門講座(明治大学提携)

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