令和6年
判例年月日 (裁判所HPにリンク) | 抜粋 | 関連規定(司法書士試験科目関連) |
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最判令和6年7月16日 | 不正に入手したA社のNEMの秘密鍵で署名した上で本件移転行為に係るトランザクション情報をNEMのネットワークに送信した行為は、正規に秘密鍵を保有するA社がNEMの取引をするものであるとの「虚偽の情報」をNEMのネットワークを構成するNISノードに与えたものというべきである。 | 刑法246条の2 |
最判令和6年7月11日 | 不起訴合意は、それが公序良俗に反する場合には無効となるところ、この場合に当たるかどうかは、当事者の属性及び相互の関係、不起訴合意の経緯、趣旨及び目的、不起訴合意の対象となる権利又は法律関係の性質、当事者が被る不利益の程度その他諸般の事情を総合考慮して決すべきである。 | 民事訴訟法 |
最大判令和6年7月3日 | 請求権が除斥期間の経過により消滅したものとすることが著しく正義・公平の理念に反し、到底容認することができない場合には、裁判所は、除斥期間の主張が信義則に反し又は権利の濫用として許されないと判断することができると解するのが相当である。 | 改正前民法724条後段 |
最大判令和6年7月3日 | 本件規定は、憲法13条及び14条1項に違反するものであったというべきである。そして、以上に述べたところからすれば、本件規定の内容は、国民に憲法上保障されている権利を違法に侵害するものであることが明白であったというべきであるから、本件規定に係る国会議員の立法行為は、国家賠償法1条1項の適用上、違法の評価を受けると解するのが相当である | 憲法13条 憲法14条1項 |
最判令和6年6月24日 | 公社住宅の使用関係については、借地借家法32条1項の適用があると解するのが相当である。 | 借地借家法32条1項 |
最判令和6年6月21日 | 嫡出でない子は、生物学的な女性に自己の精子で当該子を懐胎させた者に対し、その者の法的性別にかかわらず、認知を求めることができると解するのが相当である。 | 民法 |
最判令和6年5月7日 | 法人税法127条1項の規定による青色申告の承認の取消処分については、その処分により制限を受ける権利利益の内容、性質等に照らし、その相手方に事前に防御の機会が与えられなかったからといって、憲法31条の法意に反するものとはいえない。 | 憲法31条 |
最判令和6年4月19日 | 株券の発行前にした株券発行会社の株式の譲渡は、譲渡当事者間においては、当該株式に係る株券の交付がないことをもってその効力が否定されることはないと解するのが相当である。…株券発行会社の株式の譲受人は、譲渡人に対する株券交付請求権を保全する必要があるときは、民法423条1項本文(平成29年法律第44号による改正前のもの)により、譲渡人の株券発行会社に対する株券発行請求権を代位行使することができると解するのが相当である。 | 会社法128条 会社法216条 |
最判令和6年3月19日 | 上記表見相続人は、真正相続人の有する相続回復請求権の消滅時効が完成する前であっても、当該真正相続人が相続した財産の所有権を時効により取得することができるものと解するのが相当である。 | 民法884条 民法162条 |
最判令和6年3月8日 | 公職選挙法142条1項、243条1項3号の各規定について憲法21条違反をいう点は、公職選挙法の上記各規定が憲法21条に違反しないことは、当裁判所の判例…の趣旨に徴して明らかである…から、理由がなく… | 憲法21条 |