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はじめての在学中受験!未修コースも合格できる

N・Sさん
受験歴: 1回
日本大学大学院法務研究科【未修】
【受講歴】スタンダード論文答練
2024年度

1 司法試験の受験を決意した経緯、合格までの道のり

 高校時代から法律に関心があったため、大学時代は法学部に在籍しておりましたが、当時は法曹になりたいと具体的に考えておらず、サークル活動に熱中しモラトリアムを満喫していました。大学卒業後は、法律事務所のスタッフとして1年間勤務しました。勤務を通じてより直接的にクライアントの問題解決や目標達成の力になりたいと思ったことをきっかけに、法曹を目指すと決意しました。

 働きながら予備試験を受けたり、ロースクールに通う方法も検討したものの、やると決めたからには徹底的に集中して取り組みたい性格であること、家族からも応援してもらえたことをきっかけに、入学のタイミングで退職しました。

 ロースクールは既修コースと併願しながらも未修コースに合格しました。未修コースの司法試験合格率は低いため、いずれ合格できるのか不安もありましたが、結果としては自分のレベルに合わせた指導を受けることができてとてもよかったと思います。また、退職した以上家族に金銭的な負担をできるだけかけたくないことから、毎年優秀者として奨学金の給付を受けるべく努力しました。

 すぐには知識も定着せず、答案の書き方もまったくわからないなかで焦ることもありましたが、答練で少しずつ答案の書き方を改善しながら、その都度足りなかった知識を二度と忘れないという強い意識で復習し、なんとか在学中受験で合格できました。

2 受験対策

①辰已講座の利用方法とその成果

 スタンダード論文答練を利用しました。

 論文の勉強といえば過去問演習ですが、出題趣旨や採点実感を読むだけでは、自分の答案の癖や、出題者が何を求めているか把握することはなかなか難しかったと思います。そこで、スタンダード論文答練は細かい採点基準や項目ごとの自分の得点を詳しく記載した添削をいただけるため、客観的に答案を改善することに大変役立ちました。

②勉強方法やスケジュール管理方法

・全体的な勉強方法

 家ではのんびりしてしまうため、7時登校、20時頃下校を目標として、ロースクールの自習室で学習を行いました。

 ロースクールとの両立を図るため、予習とテスト勉強の時間は最小限に抑え、一方で授業は集中して積極的に参加し、わからない点は授業後などに先生に質問しました。

 

・インプット学習

 8科目をそれぞれの量に応じて各1~2時間設定し(民法2時間、刑法1.5時間など)、基本書、判例、判例六法を読みました。ロースクールの講義や提出必須の課題、以下の問題演習と復習を除いて時間が余らなければその科目はお休みしました。

 

・アウトプット学習

 とにかく辰已スタンダード答練と過去問を素材とした答案添削を受けて、自分の癖を修正し、知識量で他の受験生に劣っても一定の形式で安定した答案を書くことを意識しました。

 本番の環境に近付けるために、司法試験用六法と腕時計のみを参照し、試験時間に従い手書きで答案を作成しました。自習に限っては動画サイトにある試験会場風の音源を聴きながら行いました。また、本番はヘトヘトの中で取り組むと予想したため、一日のできるだけ遅い時間帯で行いました。

 復習は知識の確認だけでなく、問題演習上の失敗もいくつかメモして、自分の悪い癖を改善するように注意しました。

 

・短答式試験

 短答式試験だけの勉強に割くことができる時間はそれほど多くないうえ、配点割合も低いです。さらに、問題点の抽出→判断枠組み定立→あてはめの流れは短答式試験でも異なりません。したがって、短答式試験はとりあえず足切りにかからないことを目標に、できるだけ論文式試験向けの学習を活かすことを意識しました。

 一方で、短答式試験のみで出題される知識を補うことも重要だったので、5月の模試以降は過去問演習の時間を作り、判例六法などを利用して条文をその都度復習するようにしました。

 

・メンタル強化

 学習方法や知識のインプットなら皆様の方がご存知のことと思います。そこで、モチベーション維持などメンタル面のノウハウを共有します。

 まずは食事です。空腹はイライラや集中力低下の原因になりますので、落ち込んでいるときほど3食しっかり食べるように心がけました。

 次に睡眠です。睡眠をおろそかにすると気持ちも落ち込みやすくなるため、できるだけ多く寝るようにしました。

 さらに運動もおすすめです。長時間の司法試験や普段の学習に耐えられる体力をつけるだけでなく、気分転換にもなるため、日曜日は頭を空っぽにして走ったりトレーニングしたりしました。

③私が使用した本(基本書か辰已書籍の中で役に立ったものに限る)

 ロースクールの講義での使用も兼ねて、定評のある基本書と判例集を用いました。

・基本書
労働法:有斐閣「労働法」(水町)

公法系:有斐閣「憲法」(芦部)、弘文堂「行政法」(櫻井・橋本)

民事系:有斐閣「民法の基礎1総則」(佐久間)、有斐閣「民法の基礎2物権」(佐久間)、成文堂「担保物権法」(松井)、信山社「プラクティス民法債権総論」(潮見)、新世社「基本講義債権各論Ⅰ」(潮見)、新世社「基本講義債権各論Ⅱ」(潮見)、有斐閣「民法Ⅵ(LEGAL QUEST)」(前田ほか)、有斐閣「民事訴訟法(LEGAL QUEST)」(三木ほか)、「会社法(LEGAL QUEST)」(伊藤ほか)

刑事系:日本評論社「基本刑法Ⅰ」(大塚ほか)、日本評論社「基本刑法Ⅱ」(大塚ほか)、東京大学出版会「刑事訴訟法講義」(池田・前田)

・判例集
刑法と刑訴法以外:有斐閣「判例百選」

刑法と刑訴法:弘文堂「最新重要判例250刑法」(前田・星)、弘文堂「刑事訴訟法判例ノート」(前田・星)

3 自己の体験を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

①LS在学生へのアドバイス(在学中にやっておくべきことなど)

 在学中受験はとにかくロースクールとの両立がカギになると思います。

 私は早期から在学中受験を視野に入れて学習方針を定めました。具体的には、先ほど申し上げたことと重なりますが、ロースクールの授業を復習や発展的知識として位置づけ、個人的な学習を中心的に行うことで、自分のペースを保って学習できたと思います。

 皆様もご自身に合わせた学習方法を見つけて両立できるよう、応援しております。

②来年初めて受験する方へのアドバイス(試験当日までの過ごし方など)

 皆様の中には私と同じく緊張しやすい方もいらっしゃるかと思います。一生懸命勉強してきた方ならなおさら、大きな舞台である司法試験に向け不安もあるでしょう。

 まず、私のおすすめは、本番の会場を使用した模試を受験することです。その際、朝は何時くらいに出発してどのような道のりで向かうのか、試験前はどこかで時間をつぶすのか、試験会場内のトイレはどれくらい混み合うのか……、実際の過ごし方をできるだけ詳しくイメージすることで、当日への心配を軽減できると思います。

 また、司法試験は素晴らしい先生方があなたの答案を見て評価してくださる夢の舞台です。ぜひこれまでに磨いたあなたの魅力を思う存分発揮してください。

③来年のリベンジ合格を目指している方へのアドバイス(試験当日までの過ごし方など)

 司法試験に向けて頑張ってきたからこそ、受けるショックも大きいことと思います。

 それでももう一度立ち向かっていく皆様を心から尊敬します。

 お体に気をつけてお過ごしください。ご健闘を祈ります。

④社会人受験生へのアドバイス(限られた可処分時間の有効な活用法)

 私が在籍するロースクールは社会人の方がとても多く、フルタイムで働きながら合格した同期もおります。

 そのなかで、学生の受験生と比べて共通する傾向は、効率を強く意識していることと、モチベーションがとにかく高いことです。予備校は合格のためのノウハウが凝縮されていることから、利用している方がほとんどでしたし、私個人としても忙しい方にめっぽう適していると思います。また、現に答案添削の答練は間違いなく私のモチベーション維持に役立ちました。

 ご自身に合わせた学習方法でお仕事と両立できるよう、応援しております。

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