私の選択科目の学習法
1 労働法を選択した理由
私は、選択科目として労働法を選択しました。
私は、学部が教育学部で環境教育を専攻していました。最初は、環境教育と関連する環境法を選択したいと考えていたのですが、予備校の講座や教材等が充実しておらず、対策が難しいと感じたため、環境法を選択することは諦めました。そこで、興味関心で選択科目を選ぶのではなく、試験対策のし易さという観点から選択科目を選ぼうと考えました。労働法は、多くの受験生が選択する科目であること、予備校の講座や教材が充実していること、アルバイトの経験などから事案がイメージし易そうであったことから、労働法を選択することに決めました。
2 労働法選択のメリットとデメリット
メリット
労働法は、予備校の講座や教材が充実しています。また、アルバイトの経験などから、事案や論点をイメージし易いです。そして、民法や商法などと論文の書き方が似ており、これらの科目が得意な人は、インプットを終えればすぐに論文が書けるようになると思います。
デメリット
経済法などと比べて学習する範囲が広く、インプットに時間がかかってしまいます。
3 法科大学院での選択科目学習状況・予備試験合格後の学習状況
私は、予備試験の短答式試験終了後から労働法の勉強をはじめました。論文式試験まで時間があまりなかったので、できるだけ早くインプット講座を受講し終えることを目標としました。インプット講座を視聴し終えた後は、論証集をまわしながら司法試験の過去問に取り組みました。私が受験した年は、はじめて予備試験に選択科目が導入された年であり、基本的な問題が出題されることを予想していたので、重要度の高い論点に絞って学習していました。
論文式試験終了後は、口述式試験に向けて法律実務基礎科目を勉強しつつ、再度選択科目のインプットを行いました。予備試験の論文式試験受験前に行ったインプットは、スピードを意識したあまり抜けが多くなってしまっていたので、精度を高めることを意識しました。また、同時には司法試験の過去問を平成25年まで遡って起案しました。
4 受験対策として
「私がやって成功した選択科目攻略法」
選択科目は対策がおろそかになりがちなので、他の科目と同程度の時間を確保して学習することを意識しました。基本7科目と異なった学習方法をとるなどはせず、全て同じように、インプット、アウトプットのバランスを保ちながら学習しました。具体的には、インプットでは、論証集を何度もまわし、アウトプットでは、司法試験の過去問を時間を計りながら全て手書きで答案を作成して解きました。
私が使用した本
趣旨規範ハンドブックを使用しました。この本は、重要論点がコンパクトにまとめられており、効率良く復習するのに最適でした。
辰已講座の利用方法とその成果
私は、辰巳の予備試験論文模試、司法試験模試を受験しました。辰巳の模試は、採点表の採点項目が細かく設けられており、どこで点数を取りこぼしているかを確認しやすく、効率良く復習することができました。また、辰巳の模試は、受験後すぐに採点されて答案が返却されるので、受験時の記憶が残っている段階で復習することができました。もっとも、辰巳の模試は下級審判例を素材とした問題があり、これらの問題は難易度が非常に高かったです。模試で解けなくても落ち込まず、復習をして本試験に臨めば問題ないと思います。
7 自己の反省を踏まえ これから受験する人へのアドバイス
選択科目初学者へのアドバイス
選択科目の対策は手薄になりがちなので、基本7科目のインプットが終了したら、その流れで選択科目のインプットに取りかかることをおすすめします。
予備試験受験生へのアドバイス
予備試験の段階では、選択科目に手の回っていない受験生が大半を占めていると思われます。そのため、基本7科目に比べ、より高得点が期待出来るでしょう。
来年受験する方へのアドバイス
選択科目は司法試験の初日の一発目に実施されます。ここで躓いてしまうと、後の試験科目に悪影響を及ぼしかねません。一方、ここで成功すれば、良い精神状態で後の科目に臨むことができます。司法試験を精神的に有利に進めるためにも、選択科目の対策に力を入れることをおすすめします。