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ちょっとしたアドバイスや工夫で
大きく状況が改善するかもしれない

E.Yさん
受験歴: 5回
慶應義塾大学法学部法律学科
学習院大学法科大学院 【既修】2016年入学・2018年修了
【受講歴】2022年全国公開模試 他
既修者リベンジ合格

1 司法試験の受験を決意した経緯、合格までの道のり

 大学入学後、周りに司法試験を目指す人が多かったことから、なんとなく予備試験を受けていました。しかし、海外旅行やアルバイトなどして遊んでばかりいたところ、短答式にも受かることはありませんでした。司法試験は自分には難しそうだなと思い、大学卒業後は就職しました。就職後、弁護士の方と仕事で関わる機会があり、自分も真面目に勉強していれば弁護士になれたかもしれないと思い、後悔しました。そこで、勤めていた会社を退職し、法科大学院に入学しました。

2 法科大学院受験前の学習状況(法律学習)

 上記のような経緯で法科大学院に入学しており、法科大学院入学当初は学部で卒業単位を取った程度の知識しかありませんでした。

3 法科大学院入学後の学習状況(法律学習)

 法科大学院入学後は割と真面目に勉強していましたが、卒業するのが精いっぱいで司法試験対策まではなかなか手が回らないというのが現実でした。そして、1回目の受験は合格最低点に40点程届かず、余裕で不合格となりました。2回目以降は他校の講座を利用していましたが、2回目は20点差、3回目は8点差、4回目は0.13点差で不合格となり、ズルズルと受験回数を増やしてしましました。このような結果となった原因は、あと少しの点数だし、来年はなんとかなるだろうと甘く考え、根本的な改善をしなかったことだと思います。

4 受験対策として利用した辰已の講座

(1) 司法試験勉強なんでもお悩み相談会について
 長い受験生活において最大の転機になったのは、2021年12月に行われたぽんぽんさんの司法試験勉強なんでもお悩み相談会に参加したことでした。とうとう最後の受験となってしまい、根本的な改善が必要だと感じていましたが、実際どうすればよいかわからず途方にくれていました。そんなときに偶然、上記相談会があることを知り、藁をもすがる思いで参加しました。そして、下記のとおり、ぽんぽんさんから頂いたアドバイスを受けて自分なりに勉強法を工夫していくうちにすこしずつ光が見えてきました。

(2) 全国模試
 全国模試については必ず受けた方が良いと思います。なぜなら、全国模試は実際の試験会場で行われ、直前期に向けて自然と気持ちを作っていくことができるからです。私は全国模試を受けなかった年もありましたが、受けなかった年は直前期に向けて気持ちを作ることができないまま本番をむかえ、いきなり緊張するという望ましくない状況になってしまいました。

5 受験対策として私がやって成功した方法

 ぽんぽんさんから頂いたアドバイスを受けて自分なりに工夫した点をまとめると、(1)ミスノートをつけること、(2)辰已の趣旨規範ハンドブックに知識を一元化することの2点に分けることができると思います。

(1) ミスノートをつけることについて
 相談会に参加する前の自分は、答練を出題された論点について知っているかを確認する場にしてしまっていました。しかし、アドバイスを受けてミスノートをつけることで単純に論点を知っているかいないか以外の問題点を発見することができました。たとえば、焦ると三段論法が崩れる、問題文の事実の引用が不十分等です。本試験では必ず知らない知識が出題されるため、知らない問題が出たときの練習の場としても答練を利用すべきですが、自分は単純に論点が書けたか書けていないかのみを確認しており、大変もったいないことをしていました。複数回受験生にありがちなパターンとして知識量を増やすことによって点数を稼ごうとするという行動があると思います。しかし、知識量を増やすことによって司法試験に受かろうとすると泥沼にはまりがちです。今の知識のまま、点数を上げることができないか一度立ち止まって考えてみると意外な発見があるかもしれません。

(2) 趣旨規範ハンドブックに知識を一元化することについて
 相談会に参加する前は、基本書や、えんしゅう本、答練の解説等にそれぞれ書き込みをしており、知識を一元化するツールを持っていませんでした。しかし、このような勉強だと知識が散らかったままになってしまい、知識を使いこなすことができていませんでした。アドバイスを受けて、それまで利用していたえんしゅう本、答練の解説、過去問等の知識を趣旨規範ハンドブックにまとめましたが、その過程で知識が整理されていくのを実感しました。なお、国際私法については、辰已の1冊だけで国際私法の趣旨規範部分を利用しました。趣旨規範ハンドブックの記述が自分には合わないと思った場合は書き換えたり、よくわからないと思った箇所については基本書を参照してメモする等して利用しました。このように自分なりに改造した趣旨規範ハンドブックを直前期に繰り返し確認することで、知らない問題が出たらどうしようという恐怖から解放されました。なぜなら、趣旨規範ハンドブックは網羅性があり、自分が知らないことは周りも知らないだろうと割り切ることができたからです。一元化ツールとしては何を用いても構わないと思いますが、趣旨規範ハンドブックは重要論点に印がついていることや、余白が多く書き込みが容易である点がとても便利でした。本試験当日は、ミスノート、趣旨規範ハンドブック、六法のみを試験会場に持っていきました。

6 受験対策として、私が使用した本

 受験対策として、辰已の趣旨規範ハンドブック、短答過去問パーフェクト、えんしゅう本の他、下記の本を使用しました。

(1) 憲法
基本憲法I(伊藤建、木下智史)、憲法学読本(安西文雄ら)

(2) 行政法
基本行政法(中原茂樹)

(3) 民法
民法の基礎1・2(佐久間毅)、新標準講義 民法債権総論・各論(池田真朗)、はじめての担保物権法(角紀代恵)、家族法(窪田充見)

(4) 商法
リーガルクエスト会社法(伊藤靖史ら)

(5) 民事訴訟法
リーガルクエスト民事訴訟法(三木浩一ら)

(6) 刑法
基本刑法Ⅰ・Ⅱ(大塚裕史ら)

(7) 刑事訴訟法
基本刑事訴訟法(吉開多一ら)

(8) 国際関係法(私法系)
1冊だけで国際私法、リーガルクエスト国際私法(中西康ら)、国際関係私法入門(松岡博ら)

7 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

 何回も司法試験に落ちていると、自分はそもそも適性がなく、一生司法試験に受からないんじゃないか、と思うこともありました。確かに、司法試験に比較的向いている人、向いていない人というのは存在するのかもしれません。しかし、ちょっとしたアドバイスや工夫によって大きく成績が向上することがあるというのもまた事実です。実際、私も最後の受験では合格最低点からある程度余裕を持った点数で合格することができました。
 かつての私のようにどうすればよいかわからなくなっている人には、できるだけ利害関係がない合格者に相談してみることをお勧めします。ちょっとしたアドバイスや工夫で大きく状況が改善するかもしれません。
 最後になりますが、貴重なアドバイスをくださったぽんぽんさん、企画・運営してくださった辰已法律研究所の職員の方々に心より感謝申し上げます。ぽんぽんさんのアドバイスがなければ、私は今年も合格していなかったかもしれません。本当にありがとうございました。

辰已法律研究所 受講歴

【2022年対策】
・全国公開模試
・ぽんぽんさんの相談会

【2020年対策】
・選択科目集中答練
・全国公開模試

【2018年対策】
・全国公開模試

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