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福田先生のクラスを受講したからこそ、純粋未修者・元社会人でも初回受験で上位合格(論文148位、総合167位)できました。

S.Aさん
受験歴: 新試験1回
京都大学総合人間学部
夜間法科大学院 【未修】2016年入学・2019年修了
【受講歴】2018年司法試験全国公開模試 他
未修者一発合格

1 司法試験の受験を決意した経緯、合格までの道のり

 私は、金融機関において本支店の法務コンプライアンス部門で約10年勤務しておりました。そのなかで、企業内弁護士が近年急増し、プレゼンスが増大しているのを目の当たりにしました。とりわけ、法学部出身でない私が、より一層責任ある仕事を任せてもらうには、弁護士資格の取得が必要であると痛感し、司法試験受験を決意いたしました。
 もっとも、純粋未修でどの程度法律学習に適性があるか分からない段階で、いきなり約10年のキャリアを捨てて退職し、全日制の法科大学院に行く自信まではなかったので、夜間法科大学院に入学することにしました。そして、法科大学院1年次12月末で退職し、その後受験勉強に専念することになりました。しかし、予期せず法科大学院3年次1月に入籍し、直前期は主婦をしながらの司法試験の初挑戦となりました。

2 法律学習状況

 法科大学院受験前は、業法について法務コンプライアンス部門で扱うほか、業務上ビジネス法務検定2級の取得が必要であったため、学習しましたが、純粋未修であったため体系的・学問的な法律学習はすることなく法科大学院受験に臨みました。
 また、法科大学院入学後は、カリキュラムをこなすことが大変だったので、膨大な時間を要する予備校の入門講座を受講する時間は確保できませんでした。そのため、法科大学院の授業をベースに主としてアウトプット講座で辰已法律研究所にお世話になることにしました。大学受験の経験から、とりわけ2年次から受験対策を意識しておくことが効果的であると思っていたため、まだ知識習得中の段階であった2年次に背伸びしてスタ論スタートを受講しました。その際、同業・他法科大学院(夜間)出身の社会人合格者の方がYou Tubeで福田俊彦先生の講座をとったから合格できたと合格体験を話されているのを聞き、福田先生の講座に出会ったことが私の法律学習の大きな転機となりました。

3 受験対策

① 辰巳講座の利用方法と成果
ア 短答
 本年の司法試験は短答式合格者の約2人に1人が合格する、実質倍率2倍の試験になっています。そのため、まずはこの実質倍率2倍に足切りされずに入ることが、合格への最初の関門となりますが、純粋未修者にとっては同時に最初の壁となります。法科大学院3年次の予備試験では、短答式試験すら通過できず、短答を苦手としていた私は短答対策の必要性を痛感し、金沢幸彦先生の短答完璧講座を受講することにしました。金沢先生の講座では、短答合格に必要な知識、テクニックを惜しみなく伝授していただくことができ、また短答合格ファイルという直前期に情報集約しやすい、優れた教材を得ることができます。この短答完璧講座を法科大学院3年次の秋から冬にかけて受講し、総択などのアウトプット講座を利用したおかげで、ようやく足切り突破ができるようになりました。最終的には136点(938位、憲法34点、民法67点、刑法35点)と決して良いとはいえませんが、論文合格者のなかで大きなハンデとならない点数をとることができました。短答完璧講座には本当に感謝しております。

イ 論文(主要7科目)
 福田先生の講座はできる限りすべて受講しました。初見の本試験レベルの良問を素材として、2時間という限られた時間のなかで、相対比較で負けない答案をまとめる方法を体得できたことは私の司法試験合格において最大の資産となりました。形式面(ナンバリング、三段論法)を徹底的に指導いただいたことに加え、どこが基礎的で受験生が皆書いてくるところか、どこからが応用的で合否に影響しないか、といった合否ラインを受講生答案とともにはっきり示してくださるので、現実的な受験生の答案戦略や「相場観」(詳細は後述)を養うことができました。
 短答式試験の結果が示すように、私の法律知識は本試験受験時でもまだまだ穴があるものでしたが、福田先生の授業についていくなかで体得した答案戦略や相場観は非常に大きな武器となりました。その結果、3月の辰已の全国模試は総合11位、苦手としていた民事訴訟法ではまさかの模範起案に選出されました。模範答案に対して加えられる福田先生の厳しくも温かい叱咤激励の講義に加え、添削者の方の温かい激励メッセージもあり、精神面で非常に大きな安心材料を得て本試験に臨むことができました。
 本試験では、本年も複数科目で傾向変化や思わぬ領域からの出題がありましたが、福田先生が常日頃からこうした事態を想定し、危機管理するように口酸っぱく指導してくださっていたので、こうしたときこそ受験生の対応力が低いので、むしろチャンスであるととらえて、くらいつくことができました。具体的には、配点割合と難易度を見極めながら、誘導をよく読み、三段論法と問いに答える姿勢をまずは守ること、この福田先生の講義で学んだことを淡々と本試験で実践しました。本試験が終了するまでは振り返らないと決めていたものの、いざ終了するとあまりの手ごたえのなさに再現答案を作成する気力もないくらい打ちひしがれました。すぐに学習を再開し、スタ論スタートの受講を開始しましたが、不合格を確信し、来年に向けて気持ちを切り替えていこうと思うなかで、9月を迎えました。
 しかし、蓋をあけてみると、論文は148位、主要7科目オールA(総合167位)という全く思いもかけなかった結果でした。論文と短答は基本的には緩やかな相関があり、短答を論文で大きく挽回することは通常は困難とされるところです。しかし、福田先生の講義を実践することで、私のような最も合格率が低い層に属する純粋未修者で、学習の質も量も劣るいわば「弱者」であっても十分に戦えるのだ、ということを改めてつい先日も痛感しました。

ウ 選択科目
 私は実務上、管轄や準拠法がしばしば問題となっていたので、学習時間が比較的かからず、かつ実用性も高い国際私法を迷わず選択しました。もっとも、演習教材は限られており、対策に窮していたところ、受講して非常に良かったのが選択科目集中答練でした。本試験で的中したこともありがたかったですし、何より演習がなかなか一人では難しい科目であることから、答練で演習を重ねていたことは自信になりました。

4 受験対策としてやって成功した方法等

 私は、福田先生の講座にとにかくついていくことを第一にしており、答練の再添削制度を積極的に活用し、一定以上の点数がとれなかったものはすべて再起案していました。このように福田先生の講座とその復習を幹として、福田先生に勧めていただいた書籍を使って知識を補強したり、直前用の講座をいくつか受講いたしました。基本的に福田先生の講座で対策として必要なことは網羅的にご提示頂いており、このご指導に沿って学習することで必要十分であると思います。むしろ手を広げすぎない重要性について、直前期に福田先生から繰り返しご指導頂きましたので、講座で提示される以上のことには極力手を出さないようにしました。
 ノート作成については、専業受験生であった期間は1年半と限られており、まとめノートを作成する時間がありませんでしたが、趣旨規範ハンドブックを法科大学院2年次から持ち歩いて学習や答練での気づきを書き込んで蓄積し、情報を集約しておりました。背表紙を裁断して穴をあけ、ファイリングすることで、答練の教材を一緒にファイリングしたり、答練で間違えたところのポイントをルーズリーフ1枚にまとめて追加したりと、さらに情報を効率的に集約していくことができました。
 スケジュール管理については、福田先生の講座が超直前期まであるので、基本的に講座にそって、本試験を迎えました。

5 受験対策として使用した本

 法科大学院の指定教材と福田先生に勧めて頂いた本を主として使用しました。特に趣旨規範ハンドブックは、まとめや試験前の暗記に最適な優れた教材であり、何度も反復しました。えんしゅう本については、答案の書き方がまずわからなかったので、アウトプットの初期段階で非常に参考にさせていただきました。論理の流れが矢印で示されており、論述の流れのよい展開の仕方が分かりやすい点で特に優れた教材であると思います。その他、定評があり福田先生も勧められている過去問ぶんせき本、短答パーフェクトを使用しました。辰已法律研究所の蓄積したデータ、分析の付加価値が非常に高い書籍でとても参考になりました。

6 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

 まず、在学生へのアドバイスとしては、アウトプットの訓練の機会を作られるとよいと思います。昨年の新傾向の論文出題(憲法・刑法)を踏まえ、新傾向に適合した新作問題をいち早くスタ論の答練では解くことができました。過去問学習だけでは、こうした新傾向の問題の十分な訓練を積むことができないので、答練を活用されることをお勧めします。
 次に、来年初めて受験する方へのアドバイスとしては、周囲の受験生がどれくらい書けるのか、自己の相対的位置を知ること(私は相場観と呼んでいますが)を養うことが大事です。本試験では思わぬ出題や難問がありますが、私だけできなかったとか、皆はもっとできているのに、と思ってあきらめてしまったところ、蓋をあけてみると皆できてなかったし、思ったより自分はできていたというのは本当によくある話です。ですので、答練や全国模試を通じて、相場観を把握することが非常に大切です。
 試験当日まで、私は主婦として家事をしながら、日常生活を送っていました。試験の際にはどうしても目先のことにとらわれてしまい、大局観を失いやすくなりますが、日常生活のなかで気分転換したり、ふと視野を変えてみることも大事だと思います。かつては四当五落(四時間睡眠は合格し、五時間睡眠は不合格)とも言われていましたが、現在の試験ではそこまでの学習は必要ありません。私は直前期も6時間は最低限睡眠時間として確保しており、過酷な本試験に臨むにあたって心身の健康を保つことを優先された方がよいかと思います。
 末筆ながら、本文中言及させていただいた講師の方以外にも素晴らしい先生が辰已法律研究所には多数在籍されています。西口竜司先生の中日講義は本年も的中し、受験生への最後の喝入れメッセージも大いに励まされました。また、他の予備校の答練では細かい配点表がなく、裁量が大きかったり、添削コメントも率直に言って罵倒調だったりと心が折れそうになることが何度もありましたが、辰已法律研究所の添削コメントはどんなときも前向きに応援してくれるあたたかなものでした。退路を断っての挑戦で追い詰められて辛い日々のなか、何度励まされたかわかりません。この場を借りて講師の皆様、添削者の皆様、そしていつも親身かつ丁寧に対応してくださったスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。辰已法律研究所なくして、私の合格はなしえませんでした。

辰已法律研究所 受講歴

【2018年対策】
・スタンダード論文答練 福田クラス(第1・2クール)
・直前フォロー答練
・直前速まくり講座
・最後のすべらない講義
・選択科目集中答練
・判例百選解説講座(宍戸先生)
・スタンダード短答オープン(第2クール)
・短答完璧講座
・司法試験 総択
・司法試験全国公開模試

【2017年対策】
・スタ論スタート(民事・刑事)

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