司法試験

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自分の軸を持って取り組むことの重要性

瀬川 駿さん
受験歴: 2回
一橋大学法学部
一橋大学法科大学院 【既修】2019年入学・2021年修了
【受講歴】スタンダード論文答練(第1・2クール)他
既修者リベンジ合格

第1 司法試験の受験を決意した経緯

 私が司法試験を目指したのは、中学生ぐらいの頃だったと記憶しています。当時、弁護士か学校の先生になりたいと思っていたのですが、せっかく働くのならやりがいのある仕事をしたいと思っており、かつ弁護士は司法試験という難関試験に合格しなければならないということは知っていたので、難関な試験に合格しなければならないということはそれだけ仕事も裁量を持つことができるだろうと思い、弁護士になることを決意したことが最初でした。

第2 合格に至った経緯

 このように早い時点で司法試験を目指すことが自分の中で決まっていたので、大学入学後は即座に塾に入り、勉強を開始しました。しかし、大学では硬式野球部に入部することになり、週6で練習があったため、講座の受講がままならなくなり、またこの時期にアルバイトも始めたため、勉強の時間が取れなくなりました。そこで、一旦勉強からは離れることにしました。そして、大学3年になるタイミングで野球部を退部し、離れていた勉強を再開することにしました。当時法科大学院ルートはあまり考えていなかったのですが、現実問題として予備試験は厳しいことがわかり、法科大学院に進学するための勉強を開始しました。その結果、4年次には予備試験の短答には合格することができ、また、受験した法科大学院はすべて合格することができました。
 法科大学院では、どこに行っても結局自分で勉強するかどうかが肝だと思っていたので、自分なりに授業に取り組み、試験対策等をしました。しかし、法科大学院にいる間に法律の勉強以外のことがしたくなり、大学のプログラムで留学に行ったり、公正取引員会にインターンに行ったり、英検やTOEICの受験をする等、法律学習以外のことも積極的に取り組んでいました。さらに、3年次には法学研究基礎という、リサーチペーパーを執筆する授業を履修し、指導教員の先生にご助言を賜り、リサーチペーパーを執筆しました。その結果、研究に対する興味関心が高まり、法科大学院を卒業したのちに博士後期課程に編入するという制度を利用して、博士後期課程に進学することになりました。博士課程の入試は3月にあり、その入試の対策のために英語の学習や論文の執筆の必要があったので、司法試験の直前期にはそちらの対策ばかりをしていて、司法試験の勉強が疎かになっていました。また、入学後もドイツ語の学習等をしていたので、4月から直前期にかけても司法試験の勉強が疎かになっていました。その結果、1回目の受験は僅差で不合格となりました。
 1回目の反省を踏まえ、2回目の受験では、司法試験の合格だけを考えて1年を過ごすことにしました。具体的には、研究もするのですが、自分の軸が司法試験の合格にあることを常に意識しました。その結果、11月から12月にかけて判例評釈を執筆する等の作業があったのですが、それ以降は司法試験の対策に注力し、2回目で合格することができました。

第3 勉強方法

1 短答対策
 短答は苦手だったので、1回目の試験に落ちた直後に辰已の短答パーフェクトを全科目揃え、一日に少しずつでも短答に触れることを意識して取り組みました。また、辰已のスタンダード短答答練も受講し、間違えた問題については復習するとともに、択一六法に書き込んで情報を一元化していました。しかし、試験1週間前までアルバイトをしていたことも相まって、最後の追い込みが足りず、短答の点数は去年よりも数点下がってしまいました。

2 論文対策
 論文については、昨年D評価だった刑法は一から見直すことにし、「刑法演習サブノート210」を購入して2回読んでから「刑法事例演習教材」に取り組みました。また、選択科目も点数が低かったので、辰已の「1冊だけで倒産法」を購入し、趣旨規範を頭に叩き込んでから過去問を検討しました。論文対策について最も役に立ったのは、辰已のスタンダード論文答練です。そこでは、2時間という限られた時間の中で合格答案を作成するというタイムマネジメントの観点を強く意識して取り組みました。その結果、本番では途中答案は一つもなく、また各科目最低7枚は答案を書くことができ、筆力も上がりました。答案作成についてはスタンダード論文答練で賄うことにしたため、司法試験の過去問については答案構成のみにし、ぶんせき本で参考答案を読んで上位合格者の思考を追体験することを試みました。

第4 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

 司法試験は難関な試験ではあります。しかし、正しい方向で正しい努力をすることにより、必ず突破できる試験であると思います。突破できるかどうかは、個人の力量によるところももしかしたらあるかもしれませんが、そこが重要ではないことは確かです。私が思う最も重要なことは、「軸を持つこと」です。司法試験は難関な試験ですが、その試験に立ち向かおうとした過去の自分は希望に満ち溢れていたと思います。試験の困難さは当時でも十分承知していたはずであり、それでもなお法曹になりたいという強い意志を持って司法試験の世界に飛び込んできたのだと思います。司法試験を諦めるということは、司法試験の受験を決意した過去の自分を裏切ることになってしまいます。結局、司法試験合格、という自分の中での軸をしっかり持っており、司法試験を突破するという志の下に最後まで努力し続けた者が最終的に合格を勝ち取れるのだと思います。去年落ちたときの私は、上述のとおり司法試験以外のことばかりしており、軸がブレブレだったことが原因だと思っています。
 したがって、来年度以降の司法試験受験生に於かれましては、自分の中で司法試験に合格する、という軸をしっかり持ち、かつそれをブラさずに取り組んでいってほしいと思います。そうすれば、合格は必ず近づきます。来年の合格者になってください、心から応援しています。
 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

辰已法律研究所 受講歴

【2022年対策】
・スタンダード論文答練(第1・2クール)
・選択科目集中答練
・スタンダード短答オープン(第1・2クール)
・福田ファイナル予想答練
・全国公開模試

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